SV600でスキャンできるのは、普通の本や大型の原稿だけではない。厚みが3cmまでのものであれば、スキャンできるメリットは、凹凸のある原稿にこそ生かされる。今まで、スキャンの難しかった、スクラップブックや商品のパッケージなども、そのままスキャンすることができるのだ。たとえば、筆者の愛用しているモレスキンには、チケット、シール、雑貨などが貼り付けてあるのだが、モレスキンを解体する必要なく、思い出のページをデジタル化することができた。実物を保存しておく楽しみもあるが、デジタル化して、Evernoteなどに保存しておけば、常に持ち歩いて、好きな時に見ることができる。
本をめくりながらスキャンすることを考えて、一定時間ごとに自動的にスキャンしてくれる「タイマーモード」と、ページをめくったときにスキャンしてくれる「ページめくり検出」機能があるが、実際にやってみると、ページをめくりながらスキャンすることの大変さが分かる。1ページをスキャンするのに、5秒程度かかり、大型本のページをめくるのに2秒かかるとする。100ページをスキャンした場合、12分弱かかることになるが、だんだんページをめくる速度は遅くなるので、実際にはもう少しかかる。スキャナにつきっきりで12分は、かなり長く感じる。絶対に裁断できない本でない限り、裁断してiX500にまかせようという気になる。
裏を返せば、絶対に裁断できない本やiX500などのスクラップブックなど、ドキュメントスキャナやフラットベッド型のスキャナではスキャンできないものこそSV600の出番だ。Adobe Acrobat XI Standard 日本語版(Windowsのみ)などのソフトウェアが同梱されて、PFUダイレクトでの価格は5万9800円。これはかなりお手頃と言える。今までのドキュメントスキャナには興味がないという人でも、SV600なら欲しいという人も出てくるだろう。
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