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“ゴールデンイヤー”という仕事--フィリップス、サウンドエンジニアに聞く - (page 2)

加納恵 (編集部)2013年05月09日 12時06分
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ユーザー調査から得られた「好きな音は万国共通」という事実

  • インナーイヤー型ヘッドホン「S2」の開発スケッチ

--ゴールデンイヤーとして最近手がけられたモデルを教えて下さい。

 Fidelioブランドのインナーイヤー型ヘッドホン「S1/S2」やワイヤレスポータブルスピーカ「P9」などを担当しています。

  • 写真右から樹脂で作られた試作品、製品同様の素材を使用した試作品、製品版

 どんな商品開発も、フィリップスではインスピレーションからはじめます。S1/S2に関しては「ライブの音」というインスピレーションから、それを心地よく聴いてもらえることをコンセプトに開発をスタートしました。このインスピレーションをサウンドエンジニアやデザイナーなど、チーム全員が共有することはとても大事です。

  • P9の開発スケッチ

 これを元に試作品を作っていきます。最初は樹脂で作ったかなりラフなものですが、この段階でも音の水準は決まっています。この後実際に使う素材で作った試作品へと進みますが、どの段階においても音の再調整、微調整を重ねて最終製品へと仕上げていきます。

 P9は、デザインと音のコンセプトを融合させ、「持ち運べる」「持っていてうれしい」という2つの出会いから生み出されたモデルです。そのため、カバーにはレザーを使用していますし、サイドにはウッドパネルを施しています。上質なものに使う素材をスピーカに使用することで「いい音を持ち運べる」という思いを形にしました。

  • 写真右からP9の試作品と製品版

 こうした開発工程を経ることが大切だと、私たちは信じていますし、誇りを持って取り組んでいます。その結果、ユーザーの方に音楽を楽しんでいただけるものをご提供できているのだと思います。

--ユーザーを対象にした音の調査も取り組んでいらっしゃるそうですが。

 何年にもわたってユーザーリサーチを実施しています。世界各地、性別、年齢とさまざまな方を調査させていただいていますが、ほとんどの人が同じような音質を好まれるという結果が出ています。

 調査する際にはタブレット端末を使って、指を動かすことで音質が変化する仕組みを使用しているのですが、好きな音のところに来たら指を離してくださいとお願いすると結果はだいたい同じようなところで止まります。

 国によって好きな音楽の傾向は異なりますが、この調査によって好まれる音質はどこの国でも大体同じことがわかりました。この結果は私たちにとっても驚きでした。

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