起業も売却も「サービス拡大のための戦略」--ソーシャルランチを手掛けた2人の起業家 - (page 2)

平野武士 岩本有平 (編集部)2012年12月11日 08時00分

福山:起業って「自分の会社を作ってオーナーシップを持ちたい」という人と、「サービスを大きくしたいがために選択した」という人に分かれると思うんです。私は後者です。また組織の一員に戻るわけですが、そのことについて後ろ向きな思いはありません。

 また他社のケースを見ても、「買いたい」と思ってくれる人がいるときこそが売り時ということもあると思います。

上村:私も、もともと「社長になりたい」「お金持ちになりたい」と思って起業したわけではなく、福山が出した(ソーシャルランチの)アイデアが面白かったということがきっかけです。

 起業のリスクについてはよく話を聞いていたのですが、マイナスだとは思いませんでした。Googleという大企業から出て小さなベンチャーを立ち上げて、1年弱で出口までやってきた。これを20代で経験できたことに感謝しています。

--この1年弱で「厳しい」と感じたことはありましたか。

福山:公開当初はユーザー数の伸びも好調で「イケイケ」のムードが漂っていました。ただ、それが段々落ち着いてくるわけです。伸びが鈍化してくる。徐々にやってくる不安と戦うというのはやはり厳しかったですね。

上村:甘いと言われればそうなんですが、自分達で決めた1年という時間が迫ってくるにつれて「さあどうする」って話をしてました。

--そういう時、2人がケンカをするようなことはなかったのでしょうか。

両者:しなかったですね(笑)。本当に一緒のタイミングで始めた事業ですから、お互い「自分事」として考えられました。

--2人ともまだ20代ですよね。次の起業などは考えているのでしょうか。

上村:私が26歳で、福山が28歳です。起業についてはまずは充電期間に入ります。また勉強ですね。

福山:特に計画はありませんが、また何かやれればいいですね。

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