テネシー州のメンフィスの公営住宅で育ったレジー・メバネは、役に立つサバイバルスキルを身につけました。米国空軍士官学校に通い、大学院の学費を賄うためにフェデックス社でアルバイトをしました。23年間、自分の力で登りつめ、ついにはフェデックス・トレード・ネットワークス・トランスポート・アンド・ブローケージ社の最高執行責任者になりました。
その後、リストラで職を失いましたが、それから16カ月後には、疾病対策センターの7名いる最高管理責任者の内の1人になり、6400万ドルもの予算を管理するようになりました。この仕事は、メバネがそれまでの人生で身につけたすべてのスキルを使います。
メバネは5つ目の法則の意図を取り入れた良い例です。それは「自分の持つ能力と才能を使い、かつ、最大限生かすこと」です。昔のキャリアは決して無駄にはなりません。能力や知識、経験は、分析し新たな目的を持たせ変換させれば、ほかの場所でも生かすことが出来ます。
自分が以前していた仕事で、自分をどのような人間か決めつけないでください。以前していた仕事での役割と、その役割に必要だったスキルを書き出してください。そして、自分のスキルと、目標にしている業界で必要なスキルがマッチする「妥当なポイント」を特定してください。「PARシステム」を使って、いままで達成してきたことを分析してください。
「PARシステム」とは、どのような「問題(Problem)」に対処し、どのような「行動(Action)」を取り、どのような「結果(Result)」を達成したのか、分析するものです。自分が過去経験したことで、新しいキャリアに役立てられそうなものは何ですか?
5つ目の法則は、自分の才能や能力を最大限に生かすことです。ポイントは決して自分自身の在り方を決めつけず、才能や能力の役立て方を「PARシステム」使い探し出すことです。
1960年代初め、まだ若かった黒人のシングルマザーのジャネット・ミッチェルは、電話会社を経営していましたが、会社の収入を政府補助で補わなければなりませんでした。しかし、最終的に、ミッチェルはリーダーシップの博士号を取得し、仕事仲間や顧客から尊敬されるようになりました。30年間をアメリテック社で過ごし52歳で退職した時、自分を支持してくれる人たちから知識と知恵と激励を求め、ミルウォーキー州の慈善団体であるヘレン・バーダー財団法人の「教育資金援助プログラム」のリーダーとしての新しいキャリアを始める援助をしてほしいとお願いしました。
ミッチェルの経験は、6つ目の法則の有効性を示しています。それは、「戦略と周りの人からの助けが必要だ」というものです。実行可能なキャリア再構築のための戦略を持っていれば、調査をする上で役に立ち、考えがぶれず、柔軟性を保つことができます。また、進むべき方向を見失わず、生産的でいることが出来ます。最初にするべき事は、「後方支援を見つけること」です。必要な情報を特定し、キャリアを再構築している間に自分で生活する方法、例えば臨時の仕事などをどうするか決めてください。
次に、自分の「キャリア再構築委員会」を立ち上げてください。委員会のメンバーには、友人、目指す業界の人(内部の人間)、自分の目標を理解してくれたり、アイデアを引き出してくれたり、重要な人を紹介してくれたりする仕事仲間を選んでください。配偶者や親、隠れた競争心を持ち、攻撃してくる「友人のふりをした敵」や自分の生活に不満を持っている人などはメンバーにしてはいけません。再構築委員会は「与えあう輪」によって成り立つため、新しいキャリアを始めることができたら、必ず次の人の役に立たなければなりません。
6つ目の法則は、戦略とサポートを得ることです。また、自らのキャリア再構築委員会を立ち上げ運営をすることも同時に行うということが分かりました。
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