マイノリティ企業の成功--アメリカン・ドリームを再び求めて - (page 2)

発展を促進するシステムとは？

　＜注：産業クラスターとは特定分野における関連企業、専門性の高い供給業者、サービス提供者、関連業界に属する企業、関連機関(大学や業界団体、自治体など)が地理的に集中し、競争しつつ同時に協力している状態のこと＞

　社会的少数派の民族は、あらゆる状況に於いて、虐げられてきたということについて書かれています。ここでの重要なポイントはこの歴史的な事実の古い政策をマイノリティ企業の発展のために、どのようにパラダイムチェンジすることにあるかと言うことです。教育や収入と言う基本的な面での安定供給を目指すには、やはり国策として取り組む必要があるのではないかと思います。

成功とは、生き残り、繁栄し、拡大成長すること

　これまで、MBEはアメリカ企業のバリュー・チェーンの末端にいました。その中では、MBEは、企業多様性プログラムの下でリスクの低い製品やサービスの提供を請け負わされる傾向にありました。MBEの経営者は、バリュー・チェーンの中で自分の居場所を自分で確立しなければなりませんが、その一方で、自分達が製品やサービスを提供している企業や政府機関、そして提携している支援組織からの支援を受けることが出来るはずです。

　マイノリティ所有の企業が成功するためには、多数民族所有の企業が必要とするものと同じものが必要です。それは、明確な戦略的ビジョン、従業員に権力を与える意思、賢明なキャッシュフロー管理、確かな追跡システム、能率的な手順、合理的な組織的構想、顧客サービス志向、幅広い製品、サービスおよび顧客です。

　これらはビジネスにおける中核的領域であり、その中で失敗するとどのような企業でも運命は決まってしまいます。また、他のどの企業とも同じで、MBEは魅力的なバリュー・プロポジションを提供し、それを実行する能力がなければなりません。バリュー・プロポジションとは、自分の会社から購入するべき理由を、ターゲット顧客に明確に示すものです。さらに他の企業同様、確かなビジネスプロセスや適切な組織構造、顧客を満足させるための人材や技術、資金を持っていなければなりません。

　業界のバリュー・チェーンの中で戦略的役割を求めるMBEは、顧客が入札のリクエストをするのをただ待つのではなく、より高額の利益が得られる機会を自ら積極的に求めなければなりません。MBEが企業として確立し、自身に再投資できるようになったら、次の3要素の成長を検討することができます。