メディアや一般の人々が、1人か2人の顔を見て新興企業を連想できるのは都合の良いことである。1人の人物、通常は創設者が支配的な力を持つ。より大規模な企業ならば名の知れた人物が複数いることもあるが、1人か2人が常に支配的な立場にいる。
VCは認めたがらないかもしれないが、同じことがVC企業にも当てはまるようになっている。Andreessen HorowitzにはMarc Andreessen氏とBen Horowitz氏がいる。Union Square VenturesにはWilson氏がいる。500 StartupsにはDave McClure氏がいる。GreylockにはReid Hoffman氏がいる。SV AngelにはRon Conway氏がいる(ただし、主導権を握っているのはDavid Lee氏だ)。Accel PartnersにはJim Breyer氏がいる。CrunchFundにはMichael Arrington氏とMG Seigler氏がいる。
これらの人物は自らのパーソナルブランドを利用することで、それぞれ自社の注目度を高める素晴らしい働きをしてきた。こうした顔となる社員がいなかったら、これらの企業は現在の地位にはいないだろう、というのが筆者の主張だ。彼らのパーソナルブランドがなければ、これらの企業は同じように契約を獲得し続けることはできないだろうし、これほど多くの話題の契約に関わることもできないだろう。
とはいえ、あらゆる企業に顔となる社員がいるわけではなく、すべての企業がそのような社員を必要としているわけでもない。また、これらの企業が好調な業績を上げてきたことが、パーソナルブランドが確立された理由の1つであると言っているわけでもない。しかし、Wilson氏の「A VC」によってUnion Square Venturesの注目度が劇的に高まり、それがなければ不可能であっただろう一連の契約を同社にもたらしたと筆者は強く信じている。Dave McClure氏の知名度は、既に250件以上の契約を獲得した500 Startupsの実績に貢献している。これらは、ほんの一部の例にすぎない。
パーソナルブランドが新興企業の運命を左右するということは決してないだろう。そして、ベンチャーキャピタル企業の運命を左右することも決してないだろう。しかし、その戦略的利点を否定することはできない。VCはスポットライトを浴びることを敬遠すべきではない。スポットライトを受け入れて、それを利用し、可能な限りのあらゆる方法で投資先企業を支援するべきである。
VC業界は良い方向に変わった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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