2012年のE3開催前に流れた大きなうわさの1つに、ソニーがストリーミングゲームサービスのOnLiveを買収する、というものがあった。別のうわさでは、OnLiveを買収するのはMicrosoftだった。あるいは、別のストリーミングゲームサービスであるGaikaiが買収の対象だった。いずれにしても、そうした発表はなされなかった。だからといって、そうした事態の流れがゲーミングの進化の途上から消え去ったことを意味しているわけではない。われわれはこうしたサービスについて、詳細な記事を書いてきた。このようなサービスは、本質的に遠隔にあるレンダーファームでユーザーに代わってハイエンドPCゲームを「プレイ」し、ライブビデオフィードをユーザーのテレビやPC、タブレットに送信する。
しかし、E3ではGaikaiとOnLiveの両社から大きなニュースがあった。Gaikaiはサムスンと契約を締結し、サムスンの新しいストリーミングゲームサービスを支援することになった。同サービスは、2012年発売のサムスンのスマートテレビ向けのソフトウェアアップデートとして提供される。OnLiveはアプリが搭載されたテレビについて同様の契約をLGと締結し、成長を続けている。ソニーやMicrosoftが、消費者にコンテンツをダウンロードしてローカルに保存してもらうのではなく、オンザフライでゲームコンテンツをストリーミング配信するようになるのは、時間の問題だろう。もちろん、対処すべきネットワーク関連の問題は多数あるが、これがトレンドであることは間違いない。
続編ゲームの乱発を避けることはできないものの、幸い、オリジナルのゲームも筆者の予想を超えて驚くほどたくさんあった。主要なものには、カルト的な人気のあるゲームデザイナーのDavid Cage氏が開発した「Beyond: Two Souls」(詳細はこちらを参照)、映画「The Road」にやや似ているのではないかと筆者には思えたディストピアアクション/アドベンチャーゲーム「The Last of Us」、任天堂Wii U向けの暴力的なホラーゲーム「Zombi U」、近未来のハッカーを題材とした意外な良作「Watch Dogs」などがあった。
とはいえ、それらは、より大規模なゲーム業界にまだ完全に受け入れられてはいない。良質なソーシャルゲームの月間平均プレーヤー数は5000万人以上であるにもかかわらず、ZyngaやPopCapなどは端役程度で登場するか、小さな会議室に潜んでいるかのどちらかだ。米CNETの記事やTwitterで、「FacebookゲームにE3に参加する資格はあるか」と訊いてみたところ、両極端の答えが返ってきた。そして、どちらの側の意見にも熱がこもっていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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