セカイカメラからtabへ--新しい頓智が作る「Interest to Action」(前編) - (page 2)

谷口:イメージは“次世代のマガジン”。iPadの大きさでないと、画像などでインタレストを喚起するだけのメディアになりにくい。

 iPhoneはツールとして、その場で体験したものの写真を撮影し、それをtabにアップロードする。それを見た人が興味関心を喚起され、その現場にいくためのアクションツールという位置付け。

 見たい情報をより見やすく、そして体験しやすいメディアとして、iPadこそtabにふさわしいと考え、iPadに最適化したサービスをつくってきた。

  • 開発中のiPad版「tab」

なぜセカイカメラでなくtabだったのか

--セカイカメラの延長線上のサービスではなく、なぜtabという別のアプリになったのか。

井口:これまでiPhoneアプリとしてセカイカメラを構築してきた。言ってみれば、iPhone型のアクリルを持ち、(ARでエアタグを見るような)“スケスケ社会”について考察する毎日で、「こうなったら世界はヤバイんじゃないか」ということを話し合っていた。

 今のtabは、一見するとセカイカメラと違うと思うかもしれない。今のiPad版にはライブビューもないしエアタグもない。しかし、iPhone版にはライブビューとロケーションベースのARを実装を予定している。

 そこでは、位置情報とリンクして自分のお気に入り情報を示してくれる。まさに、谷口が言っていたものとセカイカメラでやってきたものがリンクしてくる。

谷口:tabによって、その場に行けば、その場所に欲しい情報が出てくる。それを実際に体験し、iPhoneで撮影したものをtabにあげ、iPadで確認し、お気に入りに入れ、そして新しい体験が待っている。

 コンセプトの円環と体験の円環がウェブとiPad、iPhoneとすべてリンクする。インタレストと行動が一連になり、他者の体験も共有しつつ、常に新しい刺激によってユーザー同士で興味関心と体験を増幅させていくサービスになる。

(後編に続く)

写真3

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