一緒に汗をかき経営課題に立ち向かうIT企業に--日本マイクロソフト - (page 4)

SQL Serverでビッグデータをどこまで「見える化」できるか

 「ビジネスを見える化する技術」は、従来より「ビジネスインテリジェンス」「ビジネスアナリティクス」などと呼ばれてきた領域だ。ビジネスのグローバル化や国際情勢の変化、消費者ニーズの多様化、急激な円高などに迅速に対応するため、これらの技術を利用することは既に不可避となりつつある。

 さらに、ソーシャルネットワークの普及は、これまで社内のデータを中心に考えられていた「見える化」の対象を、社外を含めた広範囲にまで拡大していく必要性を生んだ。いわゆる「ビッグデータ」と呼ばれる世界が訪れている。

 山賀氏は「ビッグデータをリアルタイムかつタイムリーに把握することで、状況の変化に迅速な対策を打ったり、ビジネス機会を発掘したりすることにつながる。ビジネスの成長と競争力の強化という課題に対する、ひとつの解決策になる」とし、マイクロソフトではそのニーズに対応すべく、「SQL Server」の強化に取り組んでいると述べた。

 登壇したサーバープラットフォームビジネス本部エグゼクティブプロダクトマネージャーの斎藤泰行氏は、2012年にリリース予定の次期SQL Server(コードネーム「Denali」)の環境を利用したデモを行い、BI関連の機能について説明を行った。

 SQL Serverに標準で付属するデータインテグレータでは、社内の基幹業務システムからのデータに加えて、現場の業務で多く使われているOffice Excel、さらにはソーシャルメディアで生成されるデータなどの統合をGUIベースで行える。統合したデータは、レポートとしてビジュアライズし、ブラウザなどから共有することが可能だ。もちろん、ExcelをSQL Serverのフロントエンドとして活用することもできる。近年のSQL Serverでは、現場レベルで自在にデータを活用するための「エンドユーザーBI」に関する機能の強化が著しい。

 この方向性は、次期SQL Server “Denali”でも、さらに推し進められる。新たに提供される「Project Crescent」では、Excel向けのデータ分析機能「PowerPivot for Excel」が大きく拡張され、Silverlightが組み込まれたウェブブラウザ上で、インタラクティブにレポートを作成し、共有することが可能になるという。デモでは、Excelのピボットテーブル風のUIが表示されたブラウザ上で、さまざまな条件でデータをフィルタリングし、表現力の高いレポートを作成する様子が披露された。

 SQL Serverと関連ツールを組み合わせることで、企業内のあらゆる職責向けのレポーティングを容易に行え、ビジネスの迅速な「見える化」を支援できる点が強調された。

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