インターネットが変革する4つの業界 - (page 3)

Jason Hiner (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎2011年09月15日 07時30分

4.支払い方法

 金融取引がまったくインターネットの影響を受けていないわけではない。株式の取引は根底から変わった。PayPalとeBayは、人間同士の対等な立場での物の交換と、お互いへの支払いの仕方に大きな影響を与えた。多くの人は、自分の口座を調べるのにオンラインバンキングを使うようになっており、その多くはそれを請求書の支払いにも使っている。しかしインターネットは、今多くの人が支払いに使っている方法を、ほとんど変えていない。われわれの多くは、今でも財布いっぱいに磁気帯の入ったプラスチックのカードを持ち運び、それを店に渡して、買った物の支払いにどの口座を使うか伝えている。

 これが今、スマートフォンとモバイルインターネットの組み合わせによって、変わろうとしている。時に「電子財布」あるいは「デジタル財布」と呼ばれるものを使えば、スマートフォンで自分のすべての口座をデジタルトークンとして持ち運ぶことができるようになり、商店がIDを(二要素認証で)検証し、どの口座から支払うかを選ぶインターフェースとして利用できるようになる。

 これを実現する手法については、多くのシステムと標準が競争している状態だ。近距離無線通信(NFC)はこのために設計された技術だが、新しいチップを将来すべてのスマートフォンに組み込む必要がある。Visaはデジタル財布の実証実験を行っているが、彼らは自分たちの従来の取り分を今後も得たいと思うはずだ。

 しかし今後、商店と消費者の両方は、Visa(そしてMastercardとAmerican Express)を構図から締め出す方法を探そうとし、スマートフォンが今や米国の全携帯電話の40%を占めている(そして欧州とアジアの一部では、さらにその割合は高い)ことを考えると、既存のスマートフォンでも使える標準的な取引システムを見つけようとするだろうと考えざるを得ない。この現象は、小規模な企業が素早く安価にビジネスをはじめ、支払いを受けることを容易にする。繰り返しになるが、これもインターネットが現代社会に民主化効果を与える例の1つだ。

ほかにはどんな業界があるか

 ほかに、どんな業界が今後インターネットによって変わるだろうか。コメント欄に意見を書き込んで欲しい。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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