IT部門生え抜きのCIOのなかには、現場の人間に任せきることの難しさを感じている人も数多くいる。筆者自身もそうである。しかし筆者は幸運なことに、現場に口を出しすぎると(筆者も人間だ)、丁寧に指摘してくれる部下に恵まれているのである。思うにこれは、部下が筆者の意図を信頼してくれているとともに、筆者がリーダーとして成長できるよう尊敬の念を示してくれているという証なのだろう。
技術畑を歩んできたCIOは、技術に目を向けすぎるあまり、会社全体としての目標への意識がおろそかになりがちである。あなたが叩き上げのCIOであり、部下の仕事に多くの時間を費やしているのであれば、CIOとしての仕事に集中できていないということになる。そうなると、他の幹部から失望の目で見られてしまうだろう。
一方、あなたが技術畑出身という枠から抜け出し、ビジネスの推進に貢献できるようになれば、無限の可能性を手にしているということになる。
筆者は絶対的なものの存在を無条件に、完全に、徹底的に否定しているため、「必ず」や「絶対に」といった言葉を避けるようにしている。マイクロマネジメントに関しても同様であり、ちゃんとした目的があればそのルールを破ってもよい状況というものがある。とは言うものの、そういった状況は例外であり、そう頻繁にあるわけではない。
部下を信頼し、マイクロマネジメントを避けることにより、部下の成長を促すだけでなく、会社の目標達成に貢献し、自らのキャリアを向上させることができるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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