ではAOLE909の本体をじっくりと見てみよう。大きな画面は3.5インチ以上はありそうで、最新のスマートフォンと並べても見劣りしないだろう。それよりもこの色合いとデザインは大手メーカーには絶対にないものであり、仏教系ケータイとしての存在を大きくアピールしている。トラックボールもそれっぽく、ディスプレイ上部に埋め込まれた宝石は赤メノウだろうか?もちろんプラスチック製だが、十分それっぽい雰囲気は出しているだろう。
そして背面は上部側のカメラ周りに「福」の文字がさまざまな書体で書き込まれている。カメラの下にはこれまたメノウのようなものが埋め込まれており、その下には製品名が小さく書かれただけのバッテリカバーと背面もこれまた美しい。背面側を表に向けても、仏具の一種と見えるようなデザインに仕上げられているのだろう。
そして側面は片側に音量キー、ロックキーとカメラキー。キートップの印刷は真っ黒ではなく若干くすんだ色合いになっているが、これがキーをまるで本物の金のような色彩に見せているから不思議だ。ただピカピカにすりゃーいいってもんじゃないってことをメーカーの人たちはわかっているんだねぇ。そして本体の上部にはミニUSB端子があり、充電やPCとの接続はここから行う。
ところでこのAOLE909はフルタッチスタイルといいながら、ディスプレイは感圧式のものを搭載しているために指先よりもスタイラスペンを使ったほうが操作しやすい場合がある。そのため本体左側面にはスタイラスペンが収納されているのだが、この形状が手前側が少し曲がった形をしており、どことなくこれまた「仏教系っぽい」デザインをしているのが心ニクイぞ。
それではAOLE909を起動してみよう。まずは電池カバーをはずしてSIMカードを2枚装着。大きいスピーカーをデュアル搭載しているのは、ステレオ再生のためというよりもより大音量でお経などを流すためだろう。カバーを閉じて電源を入れればまずは「福祐一生」、そして蓮の花が表示されながら聞き覚えのあるメロディーが流れてくる。そう、元祖「南無阿弥陀仏ケータイ」の移動式仏壇で流れてくるお経系のメロディだ。電源投入のたびにこれが流れてくるのは信仰されている方々にとっては心地よいものに違いない。起動シーンは動画も見ていただこう。
さてトンデモケータイはメニュー画面などアイコンの形状は異なっていても、アイコンの数やら配置などはほとんどが同じものばかりだった。これはベースとなるプラットフォームが同一であり、アイコンの形状だけをカスタマイズして搭載しているからだ。だがこのAOLE909は待ち受け画面からして5画面あるなど、今までのトンデモケータイとは違うプラットフォームを搭載しているようだ。トラックボールを左右に動かすと、5つの待ち受け画面を切り替えることができる。
さらに待ち受け画面にはウィジェットやショートカットを配置できるなど、今までのトンデモケータイよりはるかに高機能だ。またメニュー画面もアイコン配置が上下にスクロールし、アプリを後から追加することもできるっぽい。トンデモケータイのメニュー画面といえばアイコンが3×4で固定配列が大半だが、AOLE909はデフォルトで4×9も並んでいる。
一方で内蔵アプリは大したものはなく、所詮はトンデモケータイの域を出ていないものばかり。せいぜい世界時計がカラフルになっていたりするくらいであり、ゲームもチープな音のトラディショナルなものしか搭載されていない。メニューアイコンの数は多いものの、これといって目新しいものが増えているわけではないようだ。ではAOLE909の特徴は外見だけなのか?いやいや、仏教系ケータイを名乗っているのだから、もちろんありますよ「幸せお祈り」機能が!
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