「Wiiの後継機は、PS3やXbox 360を上回る処理能力を持つ可能性があるが、その利用のされ方は独自の形になると予想される。グラフィックのパワーを誇るだけのデバイスではなく、汎用性と柔軟性もアピールするものになるだろう。わたしが考えるに、今回任天堂は、本当の意味であらゆるユーザー層に対応できるプラットフォームを生み出そうとしている。Wiiはこれまでは主としてメインストリームの家庭用エンターテインメント機と見られていたが、今回はメインストリームのゲーム市場と本格的なゲーム市場の両方の関心を引くコンポーネントを搭載するに違いない」(Divnich氏)
そのようなコンポーネントにはおそらく、何らかの形でこれまでの常識を大きく変えるような新しいコントローラシステムが含まれるだろう。現に、任天堂の次期製品の成功にはそのような技術革新が不可欠だという人たちもいる。うわさされているアプローチとしては、コントローラにタッチスクリーンが組み込まれるというものがある。
また、競合製品の次期機種より2年も早くリリースされるという利点がある任天堂の新ゲーム機には、Microsoftとソニーが勝負に参加する前から市場の大部分を獲得できるかもしれないという非常に大きなチャンスがあるように思われる。ただし任天堂は、単に次期XboxとPlayStationを一段飛び越すだけでなく、それ以上のことをする必要があるとも言われている。そのような動きは、技術的に大いに不利な立場からスタートしようとしている任天堂にとって切実な問題となる可能性がある。
Wedbush Morgan SecuritiesのアナリストMichael Pachter氏は次のように述べている。「PS3よりも強力なものになれば、PS4がそれを上回るものになるだろう。PS3(と肩を並べる)レベルのものであって、かつコントローラの技術革新となるものを考え出す必要があると思う」
他方で、任天堂の今後についてさほど不安を抱いておらず、同社は市場にアピールするためにすべきことをするだろうと予想する人もいる。
「任天堂は、ゲーマーとメインストリームの両方に、任天堂の新製品はこれまで考えたことがないような形で技術革新を成し遂げるものでなければ、という期待を抱かせたと思う。Wiiはモーションゲームを一般に広め、(同社の携帯ゲーム機『ニンテンドー3DS』)は3Dゲームに対する関心を高めようと奮闘している。新しいWiiとそのコントローラにまつわるうわさは、同社がゲームに関する全く新しいパラダイムを生み出そうとしていることを示唆しているように思われる。それがどのようなものになるのかはまだはっきりしないところがあるが、ローカルマルチプレーヤーゲームという概念を中心として、はるかに強力なコントローラを使用したものになるようだ」(Crecente氏)
Microsoftにとって、任天堂の発表は何ら驚くべきことではなく、その発表がいかなる形でもXboxに関するMicrosoftの計画に影響を及ぼすことはないという。同社広報担当者David Dennis氏が語った。同氏は、Microsoftの計画については何も明かそうとしなかったものの、Microsoftが2010年のE3でXboxはライフサイクルのおよそ半分を過ぎたあたりに来たところだと述べたことを指摘した。Xbox 360が2005年にリリースされたことを考えると、2014年に後継機をリリースするというのは、少し早めだがほぼ予定どおりだといえる。
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