就職に成功した人の60%以上が、仕事を得た直接のきっかけは、インターネットによる人材募集への応募ではなく、人脈の利用であったと答えている。このため、人間を前にして過ごす時間よりも、コンピュータを前にして過ごす時間の方が長いということにならないようにすべきだろう。もっと電話を活用しよう。さらには、家を出て、人と実際に会い、面と向かって対話し、さまざまな機会を通じて人脈を築き上げていくこともお勧めする。人脈作りのためのイベントに参加している時、あるいはスーパーマーケットでレジ待ちをしている時でも、ちょっとした対話を行うだけで人脈を築き上げることができるのだ。そういったチャンスを逃さないようにしよう。
人脈を築き上げる際には、仕事を世話してほしいという話を持ち出すな、という鉄則がある。なぜだろうか?人脈の目的は、アドバイスや情報を求めることにあるからだ。さらに、ギブアンドテイク(等価交換)という概念が主流となっている現代の社会通念から見た場合、あなたは既に相手の時間という、かけがえのないものを贈られているのである。このため、会話の途中で突然、「わたしにできる仕事はありませんか?」などと尋ねたりしてはいけない。しっかりと考えた質問を適切なタイミングで投げかけることで、必要な情報を見つけ出すとともに、受けた恩義を何らかのかたちで返すようにしよう。
筆者のクライアントの1人で、幹部としての就職を望んでいたものの、面接の結果、不採用になった人がいる。彼は面接担当者から「我が社のことについてどのようなことをご存知ですか?」という質問を受け、「まったく何も知りません」と答えてしまったのだった(彼には、該当企業に関する詳細な情報を事前に渡しておいたうえに、その企業のウェブサイトもチェックしておくよう伝えておいたにもかかわらずだ)。面接に臨む際には、その企業について調べ、役員の経歴や人となりから、業界における重要事項やトレンド、競合企業に至るまでの知識を得ておくようにしよう。本当に傑出したければ、就職できた暁に実行する「最初の90日間の計画」を作成し、それについて論じられるようにしておくのがよいだろう。
雇用者や採用担当者の多くは、あなたのオンラインプロファイルをLinkedInやFacebook、あるいはその他のソーシャルメディアウェブサイトでチェックしているはずだ。こういった機会を活かし、自らのストーリーを提示することで、オンラインでの存在感をアピールしよう。あなたも、オンラインで公開する内容が適切なものであるかどうかはチェックしていることだろう。それだけでも違いを生み出すことはできる。しかし、さらに歩を進めて、自らのストーリーを示し、個人としてのブランドを確立するようにしてほしい。
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