IIJ、iPadなどのモバイル端末を業務で活用するためのソリューション提供 - (page 2)

田中好伸(編集部)2010年09月30日 18時57分

 Mobile Application Gatewayでは、IIJ GIOのプライベート接続サービスにリモートアクセスオプションを組み合わせてVPN経由でアクセスする。こうした仕組みから「社外に持ち出すモバイル端末にはデータが残らないことから、盗難にあったり端末自体を紛失したりしても、情報が漏洩するリスクを大幅に削減できる」(蓑田氏)と説明している。

 価格は、100ユーザー(同時接続ユーザーが25)で初期費用が18万5000円から、月額費用が25万8000円からとしている。

 “つなぐ”の部分を担うモバイルWi-Fiルータは、IIJモバイルのタイプDに対応する(NTTドコモのFOMA網利用)3G通信モジュールを内蔵する。通信速度は下り最大7.2Mbps、上り最大5.7MbpsのHSPA方式による通信が利用できる。モバイルWi-Fiルータは現在開発中だが、バッテリ内蔵で4時間以上の連続利用が可能なものになるという。想定価格は、2年レンタルで月額800円程度になるとしている。

青山直継氏 マーケティング本部プロダクトマーケティング部の青山直継氏

 モバイルWi-Fiルータから接続するが、社内のIDゲートウェイからモバイルWi-FiルータにプライベートIPアドレスが割り当てられる。これにより、インターネット上の脅威から隔離された、安全な社内LANに接続することになり、「閉域型のリモートアクセスを実現できる」(マーケティング本部プロダクトマーケティング部の青山直継氏)という。

 業務端末としてiPadやスマートフォンを導入する際の課題とされるのが紛失時の不安だ。これに加えて、端末をいかに管理するかという問題もある。配布対象が多くなることもあり、複雑な設定をどうこなすかが問われる。

 課題としては、iPadやスマートフォンのアプリケーションや機能をいかに統制するかも問われる。エンドユーザーが自由にアプリケーションをインストールして利用できるだけに、「業務に必要な最小限のアプリケーションと機能を限定して、セキュリティーポリシーを保つことが重要」(青山氏)となる。

 そうした課題に応えるのが、“管理する”ためのSmart Mobile Managerだ。Smart Mobile Managerは、iOSやAndroid、Windows Mobileの各種モバイル端末を一元的に管理する機能をSaaS形式で提供する。

 Smart Mobile Managerでは、遠隔で管理端末をロックしたり、端末の初期化を行ったりすることができる。またカメラなどの不要な機能を無効化するなど端末機能を制限することもできる。アプリケーションを監視することで、業務に不要なアプリケーションを削除するといったことも可能だ。

 11月からのIIJ GIOスマートモバイルソリューションの提供にあわせて、Smart Mobile Managerは11月から試験サービスとして無償で提供される。この段階では、iPad向けに遠隔でデータを消去するリモートワイプ機能だけを提供する。2011年3月から正式なサービスとしてリモートワイプ以外の機能を拡充して有償で提供する。

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