ライバルに勝ち抜くオープンゲームの運営方針、iPhoneへの対応--モバゲータウン責任者に聞く - (page 3)

永井美智子(編集部)2010年02月15日 08時00分

 もともとオープンゲームが始まる前にやっていたものです。昔はモバイルゲームに積極的な企業が多くはなかったので、パートナー企業と「こういうゲームを作ろう、初期費用とレベニューシェアの比率はこうしよう」という条件を1件ずつ決めて作っていました。今後も有名なゲームを取ってくるときなどにはこのスキームを採ると思います。

――ウノウと共同で提供している「農園ホッコリーナ」やコロプラとの「コロニーな生活♪peace」など、最近始まったものもありますが。

 その辺は、ケースによっていろいろあります(笑)。

――DeNAからパートナー企業に声をかけるのでしょうか。

 両方ありますね。当社から良いタイトルを取りに行くパターンと、(企画を)持ち込まれるパターンがあります。オープンゲームは取り分などのスキーム自体が決まっていますが、そうではなく初期費用やレベニューシェアの方法などを柔軟に考える取り組み方もあると思っています。

――一時期テレビCMを止めていましたが、その間にGREEに会員数を抜かれました。

 モバゲータウン内に強いコンテンツがなく効率が良くなかったので、2009年は訴求力の高いコンテンツやサービスを作るのに集中して、それができたらプロモーションを強化しようと考えていました。今は純増数も相当伸びていますので、また(GREEを)抜き返したいと思っています(笑)

――GREEのどこが強いと思いますか。

 やはり、提供している4つのゲームが強いんじゃないでしょうか。

 GREEがうまくソーシャルゲームで伸びた中で、当社は若干取り組みが遅れたとは思っています。ただ、もともとゲームをフックにユーザーを集めていたので、ソーシャルゲームを投入したら非常に反応が良かった。

 ソーシャルゲームは、ゲーム内で友達を作って、それがモバゲー友達になってメッセージを送り合うというように、コミュニケーションを活性化させる上で重要です。もちろん単純にゲームとしても楽しいので、ユーザーに楽しんでもらってお金を落としてもらうという狙いもあります。

 もともとモバゲータウンは無料ゲームで集客して、アバターでマネタイズするというモデルだったんですが、ソーシャルゲームはそれ自体がお客さんを連れてきて、定着させて、マネタイズもできるという万能ツールのような存在ですね。

――mixiが現実の知り合いをネットでつなぐ方向であるのに対し、モバゲータウンはユーザー同士の関係がバーチャルです。この分、ユーザーが簡単にモバゲータウンから離れてしまうということはないのでしょうか。

 そこは常に良いサービスを投入し続けることで対応します。常にユーザーを満足させられるものを考えていくということしかないと思います。

――ソーシャルアプリの中で、あえてゲームに絞った理由は。

 1つは、ゲーム好きなユーザーが多いので、(ユーザーがソーシャルゲームに)わかりやすく入れる。もう1つは、ビジネスモデルとしてゲーム以外のものは見えていません。ただ、今後もゲームしかやらないということではありません。

――携帯電話市場の展望についても意見を聞かせて下さい。国内ではスマートフォンが注目されていますが、今後はどうなっていくと考えていますが。

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