Schmidt氏はVEVOのパーティーで、Googleはこの状況にこの上なく満足していると述べた。これは、同氏がここ1年間以上やってきたこと、つまり、大手新聞社や映画スタジオ、テレビネットワークや出版社に手を差し出すことだ。Googleは、VEVOをバックアップする役割を担うことで、ならず者というイメージはつまらない考えであり、同社には、パートナー企業のビジネスの成長を手助けするために、決定権をあきらめてでも、大きな役割を果たす用意があるというメッセージを送っている。恐れることはないというのだ。
このメッセージは、エンターテインメント業界の多く、特にデジタル革命によって荒らされてきた人々の間で、共感を呼ぶかもしれない。VEVOのローンチパーティーに出席した有名人のなかには、Schmidt氏やほかの人々に、録音される音楽がどれほどひどい損害を受けてきたかを伝えられたことを非常に喜んだ人もいた。
U2のBonoはスピーチで聴衆に向かって、「かつての音楽産業は枯れかかった金のなる木だった。その死を悼むために、われわれはここに集まった」と述べている。
歌手のMariah Careyは「かつては素晴らしかったものをVEVOがよみがえらせてくれることを期待しよう」と語った。
著作権に反対という人で、無許可の映画やテレビクリップを削除するようYouTubeに求めていたViacomやNBC Universalなどに向かってGoogleとYouTubeがデジタルミレニアム著作権法案を振りかざしていたころを、今回のことで懐かしく思った人は、あきらめる時だ。
YouTubeは1年以上前から、大手の映画スタジオやレコード会社、テレビネットワークと提携する戦略を取っている。
YouTubeは、Metro-Goldwyn Mayer Studios(MGM)、Sony Pictures、Lions Gate Entertainment、CBS(米CNETの親会社)、そして4大レーベルのすべてと、コンテンツ契約を結んでいる。
Googleが態度を軟化させたのは、おそらく競争のせいだろう。数年前なら、Googleがビデオオンデマンドサービスに姿を変えて長編映画やテレビ番組を提供し、ウェブビデオのすべてとなることが容易だった時期もあったかもしれない。しかしGoogleは強硬な態度を取り、NBCとNews CorporationはYouTubeに対抗するサービスHuluを考え出した。
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