「当社は、GoogleがFCCへの回答書で述べた声明のすべてに同意見ではない。Appleは、Google Voiceアプリケーションを却下したわけではなく、この件について引き続きGoogleと議論していく」(Apple)
つまり、ここで起こっていることは基本的に、緊密な関係で知られている(今は違うかもしれないが)2社の間の、典型的な「言った、言わない」の水掛け論だ。Googleは、Appleの最高幹部の1人から、このアプリケーションが却下されたと伝えられたと言っている。Appleは、このアプリケーションは却下されていないと言っている。つまりAppleは、「Eustace氏がSchiller氏の発言をどういうわけか勘違いしたとほのめかしている」か、「Googleはうそをついていると遠まわしに言っている」か、「言葉の解釈に神経質なほどこだわっている」かのいずれかだ。
おそらくAppleにとって、「却下された」という言葉の意味は、ほかのすべての人にとっての意味と同じではないのだろう。これはどこかおかしく聞こえるかもしれないが、率直に言って、Appleのものの考え方としてありうる範囲を超えるものではない。Appleはもしかすると、承認も却下もされていないアプリケーションというカテゴリを、App Storeでの正式な承認状況の1つにしようとしているのかもしれない。ほかのアプリケーションにも数カ月間棚上げされているものがあるが、その開発者たちには遅れている理由が知らされていない。
もちろん、Googleが誤解していたり、Googleの方がFCCを欺こうとしていたりということもありえないことではないが、そうだとすると、なぜそんなことをするのか理由が分からない。特に、Google VoiceがAppleによって却下されたとGoogleが初めて言った時点では、Googleの最高経営責任者(CEO)のEric Schmidt氏はまだAppleの取締役を務めていたからだ(同氏はその後辞任している)。しかし、Appleが重要な問題について協力的でないという見方がされるのも、今回が初めてではない。
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