しかし、もっと大きな理由は、家電メーカーが3Dを、自社のブランドを他社の製品や消費者が現在家庭に所有している製品と差別化するための売り物としてとらえていることだ。Blu-ray製品の価格は下がっており、そのフォーマットは堅実な成功を収めている。HDTVも、すでに必需品となり、今ではコモディティになりつつある。メーカーは、ユーザーに買い換えたいと思わせるような新機軸を常に探しており、今はそれが家庭用3Dのようだ。
家庭用3D製品で最初のヒットを飛ばそうという競争が起きているが、すべてのメーカーが参加しているわけではない。Koninklijke Philips Electronicsと東芝はどちらも、家庭用3Dの動向を調べた結果、まだあまり魅力を感じていないと述べている。
Philipsは、IFAの非常に大きなブースで、3Dに対応した、21:9超ワイドテレビとBlu-rayプレーヤーのプロトタイプを展示していた。しかし、興味深いことに、同社は現地時間9月3日の記者会見で、「短期的に、3Dテレビを商品化して発売する計画はない」と述べている。同社は、このテクノロジが「まだそこまで到達していない」と率直に認めている。
東芝の幹部が同じ懸念を口にしている。同社のビジュアル製品マーケティング担当ヘッドであるSascha Lange氏は、「3Dは非常に興味深く、われわれはこれについて検討中だ。しかし、現在のところ、時期について明確に発表することはできない」としている。
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