「ゴーデジタル!」不景気の広告業界へ ad:tech主催者が語る - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2009年07月24日 12時07分

--基調講演の4名とパネルディスカッションはどういう基準で選ばれたのですか。

Beckley:その4名は同じ基準を満たしています。Nick Wrenn氏はCNNのインターナショナルデジタルストラテジー部門の責任者で、CNNの放送局からネットテレビ局まで、あらゆる戦略を練ってきた人です。彼が今回のテーマのひとつであるデジタル放送についてキーノートを披露します。

 Forrester ResearchのJosh Bernoff氏はデジタルマーケティング業界のリサーチの第一人者でもありますし、「グランズウェル」という本の執筆者でもあります。その本は日本語でも翻訳されて出版されているくらいですから、ad:tech tokyoにふさわしいスピーカーでしょう。

 オムニチュアの創業者でもあるJosh James氏には、ネットの世界で欠かせない分析技術について、その重要性と手法を語ってもらいます。そしてMicrosoftのScott Howe氏もデジタルマーケティングの経験をグローバルの観点から語ってくれます。

 電通の杉山恒太郎氏がモデレータを務めてくださるパネルディスカッションは「ネクストジェネレーションクリエイティブ」というお題です。次世代の広告クリエイティブはどなるのかという話題でパネルディスカッションをします。杉山氏は電通の役員として大きな役割を担っていますが、彼のルーツであり、パッションであるのはクリエイティブですから、このパネルでモデレータを務めてもらいます。

--最近は不景気で広告業界に元気がありません。そうした状況に対してad:techはどういったメッセージを打ち出していくのですか。

Beckley:簡単なことです。デジタルに進めばいいのです。広告費は世界のどこでも下がっており、市場によっては下げ幅が非常に大きいところもあります。しかし、どの市場を見ても、一番下がっているのは印刷系の広告だと思います。

 一方でデジタルマーケティング、デジタル広告については、いまの地位を維持しているか、それか拡大している市場もあります。ですから我々にとっては、どうやってデジタルマーケティングという分野をより効果的、より利益につながるような媒体にしていくかが課題となります。

 その課題をうまくクリアして市場にアピールすることができれば、この不況が終わっても広告費が印刷に戻るのではなくて、さらにデジタルのほうに使われていくでしょう。そうなれば我々は成功したと言っていいと思います。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]