[レビュー]「アクトビラ」が持ち出せる--ソニー、Blu-rayレコーダー「BDZ-A750」 - (page 4)

ソニー
内容:PSPや対応WALKMANへの動画持ち出しをサポートする「おでかけ転送」機能を内蔵したソニーのBlu-ray Discレコーダー「Aシリーズ」。最新モデルは、「アクトビラダウンロード」コンテンツをおでかけ転送に対応させた最新仕様へとパワーアップしている。

番組持ち出し機能は秀逸、5年後も陳腐化しないスペック

 BDZ-A750はこれから5年程度は陳腐化しない高い基本性能を備えている。自動録画機能や繰り返し予約している番組を録り逃さない番組追跡機能も魅力だ。

 番組の持ち出し機能というと、DIGAではSDカードに地デジ放送を記録できる方式を採用している。携帯電話や対応再生プレーヤーで楽しめるのだが、残念ながら持ち出せる番組が限られている。

 再生するプレーヤーもBDZならPSPのほか、WALKMANでも利用できる。DIGAは、対応するポータブルワンセグテレビでも利用できるが、メインは携帯電話になる。携帯電話で再生するには、転送するごとにSDカードの着脱が必要になる。CSやWOWOWなどの番組を持ち出したいならAVC変換機能を備えるBDZシリーズがオススメだ。

 かなり便利でオススメできるBDZ-A750だが、レコーダーのヘビーユーザーである筆者からすると、旧機種からの正常進化に止まっており、ソニーらしいサプライズが感じられなかった。

 例えば、筆者は取材ごとに、MPEG-4 AVCのツインエンコーダー搭載機の重要性を訴えているのだが、現時点で実現化されていない。現在のレコーダーはMPEG4 AVCエンコーダーを1系統しか搭載していないので、2番組録画になると1番組を容量の大きなDRモードで録画せざるをえない。さらにこの仕様だとMPEG-4 AVCを使って毎週予約している2つの番組に放送時間の変更があった場合、片方の番組が録画できないトラブルが発生する場合がある。

 要はレコーダーにMPEG-4 AVCのエンコーダーが2系統搭載されれば、録画予約は簡単になるし、番組の録り逃しも激減するのだ。さすがに次期冬モデルには、どこかのメーカーから登場するだろうが、テレビ録画にこだわってきたソニーならいち早く対応して欲しかった。

ルームリンク機能にも対応した全部入りのスタンダード機

 このほかにLAN接続することで別室に置いたテレビから、BDZを操作して録画番組を楽しめるルームリンク機能も搭載している。これまでDR録画した番組しか再生できなかったが、液晶テレビ「BRAVIA W5/F5」シリーズがMPEG-4 AVC再生に対応したので、使い勝手はかなり向上した。部屋数の多い家で、テレビとレコーダーを同時に購入するなら注目しておきたい。

 BDZ-A750は、これまでソニーが培ってきたレコーダーの便利機能が全部入っている新時代のスタンダードモデルだと感じた。自動録画機能の「x-おまかせ・まる録」や「x-みどころマガジン」など、テレビを深掘りできるユニークな機能は一度使ったら手放せないだろう。

 全体としてベーシックモデルのTシリーズに比べると割高に感じるかもしれないが、これからも進化するアクトビラや動画性能が向上しつつあるWALKMANなどといっしょに使うならぜひ選択肢に加えたい製品だ。

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