実際、オールインワンネットトップの台頭は、ここ数年間でデスクトップPCに起きた出来事の中で最も興味深いもののように見える。業界観測筋は、経済状況がネットブックの訴求を後押ししたように、ネットトップもこの経済情勢のために購入者にとってより魅力的なものになるだろうと考えている。
IDCのPCアナリストRichard Shim氏は、次のように述べる。「現在デスクトップPCカテゴリが直面している出荷台数の減少に歯止めをかけるものは、とりわけ(現在の)経済状況においては1つもないだろう。しかし、ネットトップとより低価格なオールインワンPCは、デスクトップPCの市場シェアをある程度維持するのに貢献するだろう。これは市場の明るい点だ」
オールインワンPCがPCメーカーの注目をさらったのは1年以上前で、それはDell、Gateway、Hewlett-Packard(HP)が「Dell XPS One」や「Gateway One」のような見た目の良いデスクトップPCを突然発表したときだ。HPが発売したデスクトップPCはタッチスクリーンインターフェースを採用し価格も高かったので、さらに印象的だった。
その後、ASUSがネットブックブランド「Eee PC」の勢いに乗じて「Eee Top」を発表し、Micro-Star International(MSI)はネットブックでの成功に続いて「Wind Top」を出した。Dellは比較的高価格のXPS Oneに代えて、「Studio One 19」を投入した。Studio One 19は、Atomプロセッサを搭載していないが、価格は下がっている。これらの機種はすべて、タッチスクリーン、またはタブレットのようなスタイラス入力が可能な機能も備えている。
DisplaySearchの計算によれば、オールインワンネットトップは最低399ドルで作ることが可能だという。小売業者の利益を乗せると価格は上がるが、あまり大きな金額ではない。一般に価格は450ドルから800ドルの間となる。居間や書斎の中心に置いて、子どもたちが宿題をやったり、ただウェブサイトをサーフィンしたり家で映画や音楽を鑑賞したりするためのコンピュータがあればいいという人にとっては、デスクトップにおいてネットトップは魅力的な選択肢だ。また、「Windows Vista」は欲しくなくて「Windows 7」の前に何かが必要だという人にとって、Windows XPが搭載されたデスクトップで現在購入できるのはネットトップだけだ。
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