不況時代に適した費用対効果重視型ウェブサイトリニューアル手法

土井博貴(ビービット)2009年04月02日 08時00分
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◆本コラムのサマリ

 ・限られた予算の中で最大の成果を創出する場合におすすめなウェブサイトリニューアル手法として、「シナリオベースリニューアル」がある。

 ・「シナリオベースリニューアル」とは、ウェブサイト内のシナリオ(ユーザーー心理と行動導線)に注目し、シナリオ上にある問題点の大きさと改善コストや改善による期待効果の大きさを考慮して、費用対効果が高い部分に特化したリニューアルを行うことを指す。

 ・ウェブサイトの画面設計や、ウェブサイト外からの集客施策を検討する上でもシナリオは活用できるため、費用を抑えつつ中途半端ではなく着実に成果にフォーカスしたリニューアルを実施することができる。

費用対効果が高いウェブサイトリニューアル手法の必要性

 2008年末からの世界同時不況は国内企業に直接・間接的に大きな影響を与えており、2009年は新規投資の見直し・凍結が相次ぎ企業活動が縮小する年となりそうです。

 ウェブサイト運営についても例外なく、広報費用や宣伝費用、IT投資費用の削減という方針の下、2009年度は新規リニューアルや大規模なコンテンツ・システム開発に予算を割きづらい状況が続くでしょう。

 しかし、一方でウェブサイトに対する価値創出・売上向上への期待は益々大きくなっており、コストを大きくかけることなく成果を上げる、つまり費用対効果が高いマーケティング活動の舞台として注目されています。

 今回は、ウェブサイトのリニューアルに焦点を絞り、限られた予算の中で成果を最大化させるためのウェブサイトリニューアル手法「シナリオベースリニューアル」を紹介します。

一般的なウェブサイトリニューアルの盲点

 この手法と一般的なウェブサイトリニューアルとの大きな違いは、リニューアル対象範囲の捉え方にあります。

 多くの場合、ウェブサイトリニューアルの対象範囲は「ウェブサイト内の全ページ」です。部分的な場合は、「トップページだけ」「トップページと第一階層だけ」のように階層で区切るほか、「フォームなどシステム構築が発生する箇所以外」など、構築負荷の違いで区切るケースが一般的と考えられます。

一般的なウェブサイトリニューアルの対象範囲一般的なウェブサイトリニューアルの対象範囲

 リニューアル対象範囲の決定要素としては、例えば全ページを対象とする場合、デザインやコーディングスタイルの統一性の維持などの運用負荷の観点や、全面リニューアルという活動自体の新規性訴求の観点、予算確保のしやすさなどがあります。

 しかし、費用対効果のバランスからリニューアル対象範囲を詳細に検討し、適切に定めているケースはあまり見受けられず、意外と盲点になっている可能性があります。

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