「既存メディアは、この市民ジャーナリズムを称賛するどころか、抗戦の構えを取った。Fox Newsに出演したCBS Newsの幹部は、歴史に残るだろうごう慢な発言で、ブロガーを攻撃した。同氏は、『60 Minutes』は『何重にも抑制と均衡』が施されたプロの組織だと述べる一方、ブロガーは『パジャマを着て居間でくつろぎながら記事を書いているやつ』だとはねつけた。しかし、最後には、パジャマ姿でくつろいでいる人物によって、Rather氏とそのプロデューサーは辞任に追い込まれた」(Murdoch氏)
Murdoch氏は続けて、「Rather氏と彼の擁護者だけではない。最近の米国の調査によれば、多くの編集者や記者は読者が適切な判断を下せると思っていないという。つまり、このことが意味するものを明らかにすると、こういった編集者や記者は彼らの読者は愚かで、自分で考えることができないと婉曲的に言っているということだ」と述べた。
印刷およびオンラインの両方の報道機関で、メディアの見通しがますます暗くなっているように思われるときに、Murdoch氏はこのようにコメントした。Goldman Sachsの最近の報告では、自動車や金融業界の低迷により、広告への圧力は今後も続くだろうと予測されている。同様に、インターネットも影響を受けている。米国時間11月14日、TheStreet.comはサンフランシスコ事務所を閉鎖した。
しかし、そういった欠点にもかかわらず、Murdoch氏は、「新聞が読者に信頼できるニュースを提供できれば」今でも発行部数を伸ばすことができると述べた。また、RSSフィードやターゲットメールなどの最新技術を取り入れる必要があると付け加えた。Murdoch氏によれば、課題は、「新聞のブランドを使いながら、読者が自分でニュースを選び、好きな方法で配信してもらえるようにする」ことだという。
「新聞、あるいは非常に近い存在である電子新聞は、これからも存在し続けるだろう。現在のように、玄関先に投げられることはないかもしれない。しかし、届いたときの音は今後も社会や世界中にこだまし続けるだろう」(Murdoch氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
トラディショナルからモダンへ進化するBI
未来への挑戦の成功はデータとともにある
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス