中には経営破たんした業界下位の企業もあり、エキサイトが10月7日に撤退を発表するなど、他業種から参入した企業の苦戦も伝わっていた。これら業界全体の低迷が認識されていた中での、世界的な金融市場の混乱が発生し、FX各社の苦戦も、株式市場は想定していた。
マネーパートナーズグループの9月の営業収益は8月実績比約2倍の11億7000万円となり、マネースクウェア・ジャパンも同64%増の1億9700万円へ急拡大。FXプライムの同月の営業収益も同39%増となっており、10月7日には今3月期業績計画の上方修正も発表済みだ。
リーマン・ショック発覚後、日欧米を中心とした株式市場は暴落。為替市場も大きく動いた。FX各社の投資家はボラティリティ(変動率)を求めるため、円高、円安に安定的に進むことよりも、大きな動きがあったほうが取引が活発化する傾向がある。事実、各社では為替市場の大きな変動を背景に口座数、取引高が大幅に増加している。
新規参入業者の撤退、破たんが続出する一方で、大手業者はリーマン・ショックを追い風に業績を拡大させている。業界関係者は、一時大ブームとなり、その後に業界の再編が進んだ「ネット証券と同様の動きに進むのではないか」とみている。今後は、業界大手が強みを増していくことが想定されるほか、参入したばかりの業界下位業者や他業種から参入した業者には、厳しい戦いが続きそうだ。
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