ユーザーのアクション促してサービスを活性化する恋愛ミュニティ「デート通.jp」 - (page 2)

原田和英(アルカーナ)2008年10月08日 14時44分

 デート通の利用者の性別は男女半々。またPCとモバイルの比率として、元々はPCからスタートしたサイトだが、今年の春からはモバイルからのユーザーが急速に増えているそうだ。これに対して村田氏は「モバイルで検索するというユーザーが増えているのではないか。また、モバイルユーザーは暇つぶし利用としてデート通の掲示板を活用する傾向にある。それがモバイルのPV増加に貢献しているのでは」と分析する。

 流入は検索エンジンのほか、メディアからの流入も多い。恋愛のサイトというユニークなコンセプトはマスメディアに取り上げられることも少なくないようだ。収益源は純広告と成果報酬型広告などとなっている。

 以下にそのようなデート通.jpのユニークな機能をいくつか紹介する。

レビュー機能

 デートスポットの検索機能は「場所」と「キーワード」を組み合わせることができる。たとえば渋谷、麻布などの地名と、「カフェ」や「夜景」「ロマンチック」などのキーワードを組み合わせて検索する。

 先日紹介した「老人ホームマップ」では「観光地から探す」という検索機能があった。やはりこのようなレビューサイトは検索方法がキーとなるため独自の切り口が用意されているのだろう。

 レビューされているのは飲食店以外にも、アミューズメントパークや名所、文化施設など、ありとあらゆるものが評価される。ユーザーからのレビューはコメントと5つ星のレビュー。オプションで写真が投稿できる。写真はトップページにも表示されサイトを彩る。デートというテーマ柄かサイト全体に多くの写真が使われており、目を引く作りとなっている。

デートコースアドバイスツール

 ユニークなのはデートコースの設定機能「デートコースアドバイスツール」だろう。簡単に言えば、希望のデートスポットを選択したのち、付近にデートスポットを探し出してデートコースを作成する機能だ。

 たとえば六本木ヒルズを入力すると、その付近のデートスポットが表示され選んでいくことができる。「泊まり」「食事」などの目的や距離から選択肢を絞り込むことが可能。秋の特集では、美術館がリストアップされ、その任意の美術館を基点としたデートマップを自分で作ることができる。美術館の近くのデートスポットが推薦されるため、悩むことなく選んでいくことが可能。

 これはデートに特化したコミュニティサイトならではの機能だが、観光地巡りにも使えるのではないだろうか。旅行サイトなどにもこのアイデアは面白い。

恋愛掲示板と恋愛のテクニック

 個人的に一番、気になるのは「恋愛掲示板」の機能だ。これは、その名の通り、恋愛に関する質問と回答が投稿されるコミュニティだ。大手小町の恋愛特化版とも言えるかもしれない。

 たとえば「面識のない人(ファーストフード店の店員)を好きになってしまった場合、みなさんだったらどうしますか?」「ぶりっ子って 何をしてたらぶりっ子なんですか?」」など、なんとも言えない質問が投稿されているようだ。議論の種となるような話題だと数十の回答が寄せられている。

 おもしろい機能としては回答者の性別とPC/携帯を表示している点。これにより回答の重み付けができるかもしれない。また、質問の末尾に「まだ回答が少ない質問」が表示され、多くの質問への回答を促進するような仕組みが整えられている。

 また、恋愛のテクニックを投稿するコーナーもある。ユーザーは「恋愛のジンクス」「恋愛の小ネタ」など投稿されたものに対して「○×」で回答する。たとえば「初デート、男がデート代をおごるべき!?」「デートは最初の3回が重要?」などの設問に対して、○×の多さから一般的な意見を読み取ることができる。

 なお、この○×の回答数は、最初は非表示とされている。自分が投票すると、その票数が表示される。この仕組みによって、ユーザーが回答するモチベーションを作っているようだ。

 このように、デート通は単なるデートのコミュニティサイトではなく、多くのユーザーのアクションを促進する仕組みが整えられている。1つのレビューサイトとして、参考になるのではないだろうか。

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