しかし、13年後の現在、ブラウザに組み込まれたJavaScriptインタープリタは下り坂だ。負荷を担うことができず、ざるのようにメモリリークを発生させる。Googleは、米国から離れたデンマークで、まったく新しいJavaScriptインタープリタである「V8」を構築した。V8はChromeに組み込まれ、Googleのオープンソースライセンスで提供されている。
このことは何を意味するのか。広告主が注目しているオンラインビデオの革新を例にとってみる。ビデオを表示するブラウザ、アクセスするメインのインターフェースの言語が、1992年の最先端ではなく、現在のコンピュータ科学に基づいているとしたら、有用かもしれない。
3. 町にGoogleという新しい保安官がやってきた。今まで何度、お粗末なJavaScript機能、プラグイン、巨大な画像によって、ブラウザが停止したことだろうか。Chromeは、不正な処理を行ったコードのサンドボックスの役割を果たすだけでなく、ユーザーが簡単に原因を特定できる。Chromeにはタスクマネージャが組み込まれており、帯域幅の問題が明確になる。Chromeはとてつもなく高い期待を抱かせる。Chromeを使えば、ウイルス、スパイウェア、マルウェア、キーロガー、フィッシングがサンドボックスで捕らえられるようになると、Googleは明言している。ネットが今日の主な感染源だとすれば、Googleはネットの悪人と戦うことになる。現在の警察と同様、Chromeは、あっという間に、すべてのウイルス対策ソフトウェアベンダーのビジネスに影響を及ぼすようになるかもしれない。
4. Googleが閉鎖されたソーシャルネットワークに引導を渡す。GoogleがChromeを拡張し、ネットサーフィン中に同じサイトを同時に見ている友だちと連絡を取り合えるようになるには、あとどれくらいだろうか。いつか、Googleが自社のソーシャルネットワークイニシアティブ(「Google Share」から「OpenID」のサポートの強化、「Gmail」で使える「Google Talk」のインスタントメッセージング機能などすべて)をまとめ、誰もが使える統合されたChrome対応のサービスを提供するようになるのだろうか。
5. ChromeのエクステンションAPIがまもなく登場する。準備を整えておこう。Firefoxの巨大なエクステンションAPIの「エコシステム」は、Firefoxの導入に大きく貢献している。今日リリースされているChromeのベータ版ではエクステンションAPIはサポートされていないが、間違いなく、計画されている。Chromeを生み出すオープンソースプロジェクトのホームページであるChromiumからは今後も目が離せない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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