調査会社IlluminataのアナリストであるGordon Haff氏は「HPは、ある意味もっとIBMのようになりたいと思っていたのだろう」と話す。「これは、単なる製品や技術のプロバイダーであるよりも、ソリューションプロバイダーとしての度合いを強めるためにHPがやろうとしてきたことと、完全に整合している。これが意味をなすかどうかはかなりの部分、HPがどのような額で合意を引き出せるかにかかっている」
大手コンサルティング企業の獲得にHPが乗り出したのは今回が初めてではない。2000年、HPはPriceWaterhouse Coopers(PWC)の獲得交渉を行った。議論の的になったこの買収は、当時の最高経営責任者(CEO)Carly Fiorina氏による大変革の第1弾だった。しかし、2000年秋に売り上げが著しく不足し、ウォール街の不安が大きくなったことで、HPはこのアイデアを取り下げることになった。その2年後、IBMがPWCを35億ドルで買収したのに対し、HPは戦略を大幅に変えてPCメーカーのCompaqを買収した。あれから8年、両社とも規模はずっと大きくなったが、このEDS買収は両社を同じ立場に立ち戻らせるように思える。
HPは近年、企業の基盤ソフトウェア会社に大金を注ぎ込んでおり、Mercury Interactive、Opsware、SPI Dynamics、Bristol Technology、Peregrine Systemsなどを買収している。HPがこうして得た企業向けソフトウェアを大規模なコンサルティング部門と結合させれば、システム管理ソフトの「Tivoli」のようなパッケージ製品を中心に据えたコンサルティングサービスを販売できるIBMのグローバルサービス部門と、真っ向から衝突する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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