自宅など、静かな場所で使う際に問題になってくるのは、静音性能だ。今回、LOOX Rでは、「静音ユーティリティ」を搭載、2段階の静音設定が可能となった。
これは通常ではCPUが高温になった場合はファンの速度が上がって冷却するものを、静音モードではCPUのパフォーマンスを抑えて、CPUファンの回転開始時期を遅らせるというもの。静音モードはレベル1とレベル2の2段階あり、騒音とパフォーマンスの関係を調節できる。
今回、室温20度の部屋で、DVDビデオの再生を長時間行ってみたが、通常モードでも高速回転にはならなかった。さらに温度の高い夏場や、もっと負荷のかかる作業をさせると、ユーティリティーの効果が現れるはずである。
なお、CPUはインテルCore2 Duo SL7100で、多くのノートPCとは違い、後方に暖かい空気を排出する。利用中それほどうるさく感じないのは、排気が後方で騒音がこちらの耳に入りにくい点もあるだろう。
また、CPUがあると思われる場所のボディ底面には、富士通お得意のバックスキン調のシートが貼られ、膝上での利用など、人体に触れた場合でも熱を感じにくくする配慮がされている。
ヒンジのメッキ仕上げが若干気になったが、それ以外はおおむね満足なLOOX Rだ。奇をてらうことなく、必要なスペックをじっくり熟成させたLOOX Rという印象だ。
バッテリー稼動時間はJEITA測定法で11.7時間。実際に試したときは、液晶バックライト最大、CPUを省電力モードでDVDの連続再生という厳しい条件でも約4時間はまったく問題なく使えた。これなら、文章打ち込みのような場面ではバッテリーの節約を意識しなくても5〜6時間は不自由なく使える範囲だろう。
キーボードもCtrlキーが左下角にある点や、右側のキーの横幅がせまくなっていないなど、デスクトップPCからそのまま持ち替えてもすぐに利用できる仕様となっており、使用する際にクセを感じないノートPCといえよう。
価格もMicrosoft Office 2007が入った状態で大手家電量販店で24万5000円ほど。安売店によっては20万円を切った価格で販売されることもあり、適度な価格といえるだろう。2スピンドルのモバイルPCであるLOOX Rは、モバイルでガンガン使い倒すモバイラーやビジネスユーザー、単に「小さいのが欲しい」という入門ユーザーまで、幅広くすすめられる機種だ。
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