RSSフィードを検索エンジン対策に生かすポイントとは? - (page 2)

阿部樹(フィードフォース)2008年02月27日 06時00分

 私たちは、RSSフィードの効果の分析を行う上でリンクがどのようにクリックされているかを日々解析していますが、実際のクリックの40%〜70%程度が検索エンジンに代表されるロボットによるクリックとなっています(もちろんRSS配信の効果レポートとしてはこれを除外した数字を出します)。

 このようにサイトでRSSを配信することで、検索エンジンに、高い頻度で、網羅的にサイト内を見てもらうことが可能になります。これらの効果はいわゆる「サイトマップ プロトコル」(Google Sitemapsなどの技術の総称)を使って得られる効果に近いものです。

 こうした効果は、Googleであれば「ウェブマスターツール」、Yahoo!であれば「Yahoo! Site Explorer」など、検索エンジンによるインデックス状況を調査できるツールを使って把握することができます。

サイト外の要因:バックリンクの自然な増加を促進

 RSSを配信するといくつかの理由でバックリンクの増加が期待できます。

 ひとつめの理由は、RSSを配信するとそのサイトが、インターネット上の新しいサービスで取り上げられやすくなるからです。

 最近では、アプリケーション開発のコストが大きく低下し、様々な新しいサービスが開発・公開されるようになっていますが、そうした新しいサービスでは、サイトの一部にニュースとしてRSSフィードを読み込むような機能も多く見られます(一番わかりやすいのは公開型のRSSリーダーのようなサービスですが、最近ではこれがそのまま検索エンジンに「リンク」と認識されるケースは減っているようです)。

 実際には、例えば、特定のテーマのRSSだけを集めてお気に入りサイトを構築するというようなサービスなどがこれらのバックリンク増に貢献します。こうしたサービスにうまくRSSを使ってもらえる可能性は、RSSを配信していれば多少なりともありますが、配信していなければその可能性はゼロです。

 バックリンクの増加が期待できるふたつめの理由は、いわゆる「インフルエンサー」に情報を届けることができ、インターネット上の口コミが起きやすくなるからです。

 RSSを購読している人の割合は、ここ数年、数%から十数%くらいの間で徐々に上昇しているといった程度ですが、これらの人々が通常に比べて情報収集の意欲の高い人々であることは間違いありません。それらの人々のうちでも特に、ブログの書き手や、ソーシャルブックマークサービスの利用者に情報を届けてなんらかのアクション(記事として執筆してもらったり、クリップしてもらったり)をとってもらうことができれば、意味のある適切なバックリンクを獲得することができます。

サイトの内外問わず、人為的なリンク構築にも大きな効果

 サイト内でもサイト外でも使える手法ですが、人為的なリンク構築にもRSSが利用されることが増えています。

 人為的なリンク構築に用いる場合、プログラムでRSSフィードを読み込んでRSS内のリンクのリストを含むページを構築する、などの方法で利用します。

 通常SEOを意識したリンクを作成する場合には、リンク文言やリンク先の管理が必要なため、常に更新したり適切な状態に保ったりするためには一定のコストがかかります。しかし、RSSを読み込んで表示するだけであれば容易に自動化することが可能です。

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