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MSのYahoo買収提案受け、ソフトバンクは全体相場低迷の救世主になるか

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 米Microsoft(MS)による米Yahooへの買収提案をキッカケに、ソフトバンクの株価が反転上昇トレンドを鮮明にしてきた。

 先週2月7日には2008年3月期第3四半期(2007年4〜12月)の好調な決算を発表しており、これも今後の株価上昇に拍車が掛かる材料になっているようだ。依然として全体相場の軟調が続くなかで、市場関係者からは低迷する全体相場修復のけん引役としてソフトバンクの株価上昇に期待が寄せられている。

新規契約9カ月連続で首位

 ソフトバンクが7日に発表した2008年3月期第3四半期の連結決算は、売上高2兆587(前年同期比13%増)、営業利益2601億円(同32%増)、経常利益2391億円(同2.1倍)、純利益913億円(同4.2倍)と好調な結果となった。主力の移動体通信事業の連結営業利益は、前年同期比30%増と好調な推移をみせた。ヤフーを中心とするインターネット事業が2ケタ増益を維持したのに加え、固定電話事業も収益性の高い法人向けの伸びが寄与した。

 一部には、携帯電話の収益性を表すARPU(1契約当たりの月間売上高)が4520円と前年同期比で18%減と低下していることを懸念する見方があるものの、孫正義社長も「今は契約数を上げることを優先している」としており、ARPUの低下分を端末販売増による利益拡大でカバーする戦略が奏功している。純利益が大幅増益となったのは、ソフトバンクの持分法適用会社の中国ネット企業アリババグループ傘下のアリババ・ドット・コムの香港株式市場上場に伴う株式売却益の発生などによる。

 ソフトバンク傘下のソフトバンクモバイルが7日に発表した1月の携帯電話契約者の純増数は、20万700件と2カ月連続で20万件を突破。9カ月連続で純増数トップを維持している。さらに、2月からスタートした新サービス「学割サービス」の導入で、さらなる加入者数の増加が見込める。これにより、ARPUの低下傾向に拍車がかかるとの見方があるものの、中・長期的には収益拡大に貢献するものと予想される。

「日本のヤフーとの提携」の見方も

 決算発表の席上、今後の中期的な経営戦略について孫正義社長は「携帯電話を利用したインターネットアクセスの拡大や、中国での事業拡大を目指す」としている。また、米MSによる米Yahooへの買収提案について孫社長は「米Yahooにとって、日本などとの連携は重要。関心を持って最終決定に向け、いろいろなコミュニケーョンをしていく」としている。

 ソフトバンクは、草創期から米Yahooに着目し、一時は最大30%強の株式を保有していた時期もあり、現在でも4%弱を保有している。市場関係者からは「Yahoo、あるいはYahooのMSへの買収を阻止しょうというGoogleなどを巡って、新たな提携・再編の動きが活発化しそうで、思惑買いが膨らむ可能性がある。米Yahooは、日本のヤフーの大株主(33%保有)であることから、MSが日本のヤフーにも買収あるいは資本提携を提案してくる可能性も十分ある」との見方も浮上している。

 ソフトバンクの株価は全般相場の大幅下落のなかで、2007年11月2日につけた高値2885円から下落トレンドをたどり、年明けの1月22日に1851円の昨年来安値をつけたが、その後上昇トレンドに転じ、先週末の8日には終値で2160円と2000円台を回復している。今後株式需給的には、過去に出来高の多かった2500〜2600円のゾーンの突破が焦点となるが、中期的には3000円台復帰に期待が寄せられている。

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