従来のTSモードでは、ハイビジョン番組を15GバイトのHD DVD-Rに約1時間55分(地上デジタルハイビジョン放送約17Mbps時)しか録画できなかった。しかし、HD.RecのTSEモードで録画すれば、最長で7時間まで録画(実用レベルはSPモードの2時間3分、もしくは画質がやや落ちるLPモードでの4時間8分)できるようになった。
それだけでなく価格の安いDVDメディアにもハイビジョン録画を可能にした。まさにHD.Recを搭載したRD-A301は、これまでのHD DVDレコーダーとは一線を画す新世代のハイビジョンレコーダーとして生まれ変わっている。
搭載するHDDは普及機ということもあり、300Gバイトと控えめだ。ハイビジョン放送はアナログ放送に比べて、同じ時間の録画をするにも約5倍の容量が必要だ。そう考えると、RD-A301が搭載するHDD容量はかなり少ない。
前述したHD.Recを使えば300Gバイトでも長時間録画が可能なのだが、少し問題がある。RD-A301はリアルタイムでのHD.Recが行えず、TS録画後に再エンコードが必要。今後、バージョンアップによりリアルタイムでのエンコードが可能になる予定だ。RDシリーズにはHDDに録画した番組の録画レートを変換して保存するHDD内での画質指定ダビング機能を備えている。
この機能を使ってTSモードで録画した番組をHD.RecのTSEモードに変換して保存すれば少ないHDDの容量を節約しながら使える。参考までにTSEモードを使って300GバイトのHDDにどれだけの番組が録画できるか代表的なモードについてまとめたので参考にしていただきたい。
録画モード | 転送レート | 録画時間 |
---|---|---|
TSE(SPモード) | 15Mbps | 約42時間29分 |
TSE(東芝推奨モード) | 8.2Mbps | 約75時間31分 |
TSE(最長モード) | 3.6Mbps | 約159時間06分 |
(*)1.音質レート ACC音声1本分(最大5.1ch時)の場合。2.記録時間は、その性能を保証するものではなく、実際の記録では、入力映像の画質やその他の条件によって、表記の時間を下回る場合があります。
TSからTSEへの変換中やダビング(ムーブ)中は、新規の録画や録画番組の再生などができないのが不便だ。さらに変換には実時間がかかるので、映画や特番など2時間を超える番組を操作する場合は、録画予約などに注意したい。
気になる画質だが、NHK BS-hiで放送されている「日本の名峰」をTS画質で2番組録画し、片方をTSEのSPモードに変換して画質を比較した。放送波を利用したテストという事もあり、複数のTSEレートに対してのテストは行えなかったのが残念だが、アースソフトのハイビジョンキャプチャーユニットPV4を使い動画のままワンシーンを切り取ったので参考にしていただきたい。
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