カメラ利用は世界ナンバー1--韓国人が携帯の付加機能を使いまくるわけ - (page 2)

 今回のUniversal Mccannによる調査結果では、韓国における有料音楽コンテンツのダウンロードする人が全体の40%を超えている。調査対象国全体ではお金を出して音楽を購入したことのある人は18%弱だった。この点を考えると、これは高い数値だ。事業者たちの苦労の成果と言えるのではないだろうか。

 ところで韓国で特徴的な携帯電話の使い方の1つに、固定のブロードバンドと携帯電話とを一緒に活用する方法がある。例としてSK Telecomの音楽サービス「MelOn」では、PC用と携帯電話用の、2つのウェブサイトを利用できるようになっている。

 基本的に好きな方を使えば良いのだが、PCサイトから音楽をダウンロードして携帯電話に移動させるのが、韓国ユーザー風。月定額のブロードバンドで接続するのと異なり、携帯電話のインターネット利用はパケット代に対する負担感がある。しかもブロードバンド大国韓国のユーザーは、PCの利用に大変慣れ親しんでもいる。

画像の説明
固定回線および携帯電話でインターネット接続する人が、音楽コンテンツを利用する方法。単位は%(韓国インターネット振興院「2006年 無線インターネット利用実態調査」より)

 逆に携帯電話のカメラで撮った写真は、携帯電話内に留まらずウェブサイトに出て行く。韓国の場合、大手ポータルサイトのDaumに「次世代の成長動力」とまで言わしめた「UCC(User Created Contents)」が一大ブームとなったことからも分かるように、写真を大勢で共有することがとても流行している。

 韓国最大のSNS「サイワールド」では、携帯電話で撮った日常的な写真がよく目に付く。同サイトには携帯電話からも直接写真をアップロードできるのはもちろん、通信料の少ない深夜時間帯に、複数の携帯写真を自動的にアップロードしてくれる付加サービスも用意されるなど、写真関連の機能が充実している。通常のカメラに比べれば画質の荒い携帯写真だからこそ、日常の生々しさが出て良いのかもしれない。最近では携帯カメラだけで撮った写真を載せた、旅行本まで出版されたほどだ。

 こうして見ると、韓国のカメラ、音楽好きは、単にマルチメディア好きということに留まらず、固定回線と合わせた利用法の発達や、それに合わせたシステムが整備されていることも、1つの利用になっていると言えそうだ。

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