カードサイズのコンパクトなボディながら、ZENの音質はかなりクオリティが高く、再現できる音域も広い。本体に付属するイヤフォンの音質も悪くない。ただし、一般的なインナーイヤータイプなので、音漏れはそれなりにある。気になる人は、市販のカナル型イヤフォンなどを別途用意した方がいいだろう。
液晶の画質に関しては、発色、コントラストともによく、動画再生も非常に滑らか。ただし、動画は解像度がQVGA以下に限られ、転送レートも最大1Mbps(WMVの場合は850kbps)の制限があるため、使い勝手は今一歩といったところ。せめてVGAサイズに対応してくれれば利用シーンも広がると思うのだが。
ヘビーユーザーにとっては、SDHC対応カードスロットの搭載も気になる部分だろう。市販されているSDカードをそのまま拡張メモリとして使えるのは非常に便利だ。
しかし、内蔵メモリ側がタグ情報ベースで管理しているのに対して、SDカード内の音楽ファイルはフォルダ単位での管理になっている。また、メニューも別扱いになっているため、双方の音楽ファイルをシームレスに再生することはできない。このあたり、使い方に若干工夫が必要になりそうだ。
なお、ZENには付加機能として画像の回転やズームに対応したフォトビュアーや、Microsoft Outlookと連携して使えるスケジュールおよびコンタクト、32個までのプリセット保存が可能なワールドワイド対応FMラジオなど、便利な機能が「これでもか」と言わんばかりに搭載されている。また、オプションで専用アクセサリーが豊富に用意されており、クリエイティブメディアの本製品に対する力の入れ具合を伺わせている。
ZENの魅力は、その薄型軽量なボディに音楽や動画をはじめとする豊富な機能を凝縮した点にあると言える。コンパクトながら、本体の質感もなかなか高く、ガジェット好きの所有欲を刺激する仕上がりになっているのもポイントだ。
また、ZEN特許で知られる直感的で分かりやすいインターフェイスやすぐれた操作性も魅力的。競合製品の使い勝手にいまいち馴染めない人や、個性的なポータブルプレーヤーを探している人には、とくに目を向けてもらいたい製品である。
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