起動がOSに移行し、ハードディスクのアクセスが激しく行われている最中で120W程度となり、OSの起動が落ちつきアイドル状態に入ると、消費電力も100W以下で落ちつく。電源オンからOSの起動まで、200Wを超えることはまったくないのである。ただしこの数値は、CPUにもビデオカードにも、負荷がかかっていない状態の話だ。
そこでまず、ベンチマークソフトでCPUに負荷をかけてみた。一時的にはCPUの使用率が70パーセントを超えるようなベンチマークソフトを走らせてみたところ、消費電力は120Wまで上昇した。さらにビデオカードに負荷をかけるため、3Dグラフィックを多用したベンチマークソフトを「CPUのベンチマークと一緒」に走らせてみた。
この状態であっても、消費電力計は最大で約175Wしか示さず、思った以上に実消費電力は小さいことが判明した。だが、これはあくまで簡易的な電力計で測った数値、残念ながらこのテストでは、もっとも重要な+12Vの消費電力が分からない。しかし、動作状況などを見ても、上記構成ならNeoPower650、すなわち650Wクラスの電源ユニットが余裕で対応できることは明白だ。
一方、NeoPower650の動作状況だが、負荷がかかっていてもさほど熱くならず、電動ファンの動作音が気になることもなかった。念のため温度を計測してみたところ、動作前の表面温度(電動ファン部分)が24度、外気温も24度の環境で、負荷時に32度程度まで上昇した。だが、それ以上の温度上昇は見られず、多少の上下を繰り返しながら安定した状態となった。
騒音レベルに関しては当初、しっかり計測しようと思っていたのだが、途中で断念した。というのもNeoPower650から発生するノイズが、その下にあるSoloの12センチ角電動ファンよりも小さいため、正確な計測が不可能になったのだ。Soloの12センチ角電動ファンは3段階に回転数を設定できるのだが、今回のテストでは中速(M、1,600rpm)に設定した。
中速時の騒音レベルは25dBAとなり、18dBA以下の騒音しか発生させないNeoPowerシリーズの騒音レベルを、正確に計測できるはずがない(本体ケースの電動ファンと電源ユニットが、組み立てた状態では近すぎるというのも測定を困難にさせた)。
ちなみにNeoPowerシリーズは50度という高温でも24時間以上の動作が可能であり、MTBF(平均故障間隔)も「50度」のテスト環境で8万時間となっている。室温24度といった快適な環境で、しかもハイエンド系はいえ、無理のないパーツ構成では「負荷」と呼べるほどのものを与えることはできなかったということである。
そのお陰というべきか、静音性に優れ、なおかつパフォーマンスも良好ないい自作PCができ上がった。ちなみにNeoPowerシリーズとSoloのマッチング(空調など)も、大変良好である。
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