エッジ系サーバとしては、セキュリティ面での対策も必要とされるが、今回の11Sでは、NTTデータ開発のセキュアOSモジュールとツール群がまとめられた、オープンソースソフトウェア(OSS)の「TOMOYO Linux」も搭載されている。森蔭氏は、「従来のSELinux(Security-Enhanced Linux)は、ポリシー設定が難しいことから、敷居が高いものとなっている。TOMOYO Linuxは、自動学習機能を利用することでポリシーを生成してくれる。本番運用でもポリシーに従って制御と監査を行う。こうしたことからSELinuxよりも敷居が低いものになっている」と説明している。
エッジ系に活用されることを中心にしている11Sでは、負荷分散ソフトである「turbolinux Cluster LoadBalancer」を標準搭載。ビジネス規模の拡大とともに増加するトラフィック量に合わせて、システムを拡張できるようになっている。クラスタリング対象のサーバ数は2だ。
11Sのコンポーネントはカーネルが2.6.23、ライブラリがglibc 2.6.1だ。また、搭載されているサーバアプリケーションは以下の通りとなっている。
推奨される環境としては、CPUは、32ビット版ならIntel Pentium II以上、64ビット版ではIntel EM64T/AMD64対応プロセッサ、メモリは256Mバイト以上、ハードディスクが4Gバイト以上となっている。
11Sのパッケージ価格は4万9350円で、サポートサービスは、インストールサポートがユーザー登録から90日間で件数無制限・ウェブとメールでの問い合わせが可能となっている。
パッケージとインストールサポートに加えて、1年間の技術サポートサービスが利用できる「Turbolinux 11 Server Standard Platform」の価格は8万9880円となっている。Standard Platformでは、クラスタリング対象サーバ数が10となっている。
通常の11Sとサポートサービスが強化されているStandard Platformはともに、ソフトに対する使用許諾権は永久であり、CPUソケットによる制限も接続ユーザー数による制限もなされていない。またどちらも、2012年11月までの無償アップデートサービスが付加されている。以降は、有償のメンテナンスサービスとなり、「年間1パッケージ分の価格で提供する予定」(森蔭氏)としている。
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