最後に、iPod touchの可能性について触れておく。これを考えるとき、iPod touchはiPhoneから電話機能を取り除いただけなのか? という疑問にもぶつかってくる。
iPod touchはiPhoneと同様にOS Xが基本ソフトになっている。しかしiPod touchのメニュー画面に並ぶアプリケーション、ウィジェットの数は少ない。たとえば天気や株価を表示するウィジェット、Google Mapsのアプリはないのだ。そしてメモやメールと言ったアプリもない。特にiPhoneのメールのアプリのできは良く、これが搭載されていないのは惜しい。
またメモのアプリもないため、Wi-Fiに接続していないときに、なにか文字入力を記録しておく手段は限られる。SafariやYouTube、iTunes Wi-Fi Storeはオフラインブラウズが不可能であるため、常にWi-Fiにつながっていなければアプリを使うこともできない。このあたりで、iPhoneとの差異が理解できる。Wi-Fiにつながっていなければ、iPod touchのOS XはiPodを快適に動かす役割しか果たさないのだ。
実は初期出荷状態でのiPod touchでは、アドレス帳の追加ができるが、スケジュールの追加はできない。アップルCEOのSteve Jobs氏はこれをバグだとするコメントを出しているため、近い将来のアップデートで修正される可能性がある。その他の機能についても、追加されていく可能性がある。
しかしiPod touchのこれ以上の機能追加に際しては、Wi-Fiの家庭内、街中での普及が進まない限り、その真価を発揮することは難しいかも知れない。とはいえ、ディスプレイと優れたインターフェースをベースとしたiPod touchの化けの皮をはがし、とても小さなコンピュータ、クライアントをいかに使っていくか、その可能性は非常に大きい。
そんなミライを感じながら、音楽や映像、そして枕元ブラウジングを楽しんでみてはどうだろうか。
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