logo

PS3「Home」やバーチャルリアリティ--ゲームにまつわる仮想空間技術の現在

秋葉けんた(マイカ)2007年10月18日 12時25分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Second Lifeの登場以来、ウェブを使った仮想空間が新たな注目を集めている。ビジネスの可能性については時期尚早とみる向きもあるが、ソニー・コンピュータエンタテインメントがPLAYSTATION 3上で仮想空間「Home」を提供することを発表するなど、ゲーム業界からの関心も高い。

 10月17日、東京都内での現状やビジネス上の可能性などに焦点を当てたイベント「バーチャルワールドサミット2007」ではトライゼット代表 テクニカル・ジャーナリストの西川善司氏が、ゲーム業界をめぐる仮想空間技術の現状について紹介した。

 ソニーが展開しようとしているネットワークを使った3Dオンラインコミュニティー「PLAYSTATION Home」の提供は、2008年春以降に延期された。このサービスはSecond Lifeを比較して、PLAYSTATION 3(PS3)という均一なプラットフォーム上で、PLAYSTATION Network上で提供されるという特徴がある。これが、ソニーが提唱する、ネットワークにつながったゲーム機がプレイヤーに新たな経験をもたらすという概念「Game 3.0」の代表作である。

 「東京ゲームショウ2007では、“LittleBigPlanet”(LBP)が話題となった。これは、ゲームの中でプレイヤー自身がゲームを作り、それをネットワーク上で複数のユーザーと一緒に遊ぶというもので、“Game3.0”の例としてソニーが提示したものだ」とトライゼット代表 テクニカル・ジャーナリストの西川善司氏は紹介した。

 LBPは、特に物理シミュレーションを強く意識したデザインとなっている。西川氏は、「HomeやLBPをやりたいがためにPS3を買うかという部分は疑問。ただ、既存のユーザーをほかのゲーム機に逃がさないコンテンツとしては有効」と分析し、「“Game 3.0”を根付かせるためには、このようなコンテンツをたくさん提供する必要がある。今後の努力次第で、可能性は広がる」と続けた。

Game 3.0 西川氏が示した「Game 3.0」の概念

 また最新バーチャルリアリティグラフィックス技術動向にも触れ、「近年研究が進んでいるのが“屋外のシーン”や“人間の肌や表情”の再現だ。例えば、ソニーからスピンアウトして設立されたモーションポートレートは、1枚の写真から立体的な顔モデルを生成し、解剖学に基づいて表情を合成する技術“モーションコーポレート”を開発した」と語った。

 この技術は実際の人の顔だけでなくアニメにも適用できるため、すでにゲームなどにも採用されている。西川氏はさらに、人間の視界すべてを映像でとらえるヘッドマウントディスプレイや、内耳に直接作用して平衡感覚をコントールするヘッドホン用デバイスなどを紹介した。

 これらの研究を踏まえ、「仮想世界は、ここ数年は現実世界の模倣、つまり“リアリズム”を追求する形で進化していくと考えている。また、WiiやニンテンドーDSでインターフェースが着目されているので、この部分の進化もあるかもしれない」とした。

-PR-企画特集