今日、最も広く使用されているBEAの製品は、株取引アプリケーションのようなJavaプログラムをサーバで実行するためのWebLogicソフトウェアである。この製品はOracleのFusionミドルウェア(他のアプリケーションの基盤になるソフトウェア)スイートと直接競合している。
しかし、カリフォルニア州レッドウッドショアズに本社があるOracleは、PeopleSoftやSiebelの買収の例からもわかるように、競合製品が自社の製品よりも成功している限りはその製品を自社のポートフォリオに含めることに意欲的である。
Oracleはソフトウェア業界の統合レースをリードする企業の1つである。その他の競争相手にはBusiness Objectsの買収を計画しているSAP、VMwareおよびRSAを買収したEMC、Veritasを買収したSymantec、OpsWare、NeowareおよびMercury Interactiveを買収したHewlett-Packard(HP)が含まれる。IBMはすでに強大な勢力だが、過去2年間にAscential、MROおよびFileNetを買収している。
SAPが買収を計画し、さらに多くの買収に走ることが予想されることから、これがOracleを買収行動に駆り立てる原因になったのかも知れないと、RedMonkのアナリストであるJames Governor氏は指摘する。「OracleとしてはBEAをSAPに取られるわけにはいかない」
BEA自身はFuegoとPlumtree Softwareを買収したが、同社の売上高の大半は中核のJava製品から生み出されている。
Oracleにとっての1つのワイルドカードはオープンソースソフトウェアである。オープンソースソフトウェア運動は、底部のOSのレベルからビジネスソフトウェアのレベルにいたるまでそのけん引力が高まり規模も拡大している。オープンソースソフトウェアは自由に入手することができ、共同的に開発され、しばしばサービスサブスクリプションという形態で販売される。オープンソースソフトウェアはOracleのビジネスの核心部分であるプロプライエタリなソフトウェアにとって長年にわたって脅威となっている。
もう1つの課題は、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)を提供する動きであり、SaaSでは顧客はビジネスアプリケーションを自前で運用する代わりにインターネット経由でアクセスする。OracleはSaaS路線を拡大しようと努めてきたが、SaaSに特化しているSalesforce.comといったライバル企業ほどには高い優先度を置いていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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