実際にデモ映像を見ると、その成果が一目で判る。超望遠で撮った都市の暮れなずむ空の雄大なグラデーション感、そこにそびえる高層ビルのシルエットの霞がかった空気感、夜景シーンになると、漆黒の闇に光るビルの灯の瞬き感、自然では逆光に映える草木の眩しさと、シルエット部のディテール感、そうした部分に、今までの液晶を超えた広い階調感が感じられるのである。
「派手な映像になる店頭モードは、制作者の意図に反するので不要と考え省きました」という発言にも、見栄えを狙った派手な画作りとの決別が感じられる。筆者としても同感で拍手を送りたくなる措置だが、量販店などで見比べると地味に映るかもしれない。
しかし、そうしたナチュラルな映像こそが、実使用で長く見ても疲れず、映画など映像の本当の味わいを感じさせてくれる画質といえるだろう。
このように、映像は技術を積み上げて高みに達したといえるが、サウンドはZ2000と比べると格段に進化している。
音響メーカー「オンキヨー」との共同開発による「パワージェットスリットスピーカー」でメリハリ感のある中高域を再生するほか、液晶パネル背面の10cm大型スピーカーで量感のある低音再生を実現している。
サウンド調整もDSPを搭載し、音声イコライザーや、サラウンドレベル、バブブーストレベルまで調整できるなど、テレビ音声としてはかなり凝っている。これらサウンド環境は新たに「レグザ オーディオ・プロ」とネーミングされた。
多チャンネルのサラウンド専用スピーカーとは比べられないが、テレビのスピーカーとしては音場感とレンジ感に富んでいて、手軽に小気味よいサウンドを楽しめる。
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