今、できうることすべてを詰め込んだ液晶テレビ--東芝「REGZA 42Z3500」 - (page 2)

東芝
42Z3500
内容:2007年のテレビのトレンドは、リンク、録画、倍速駆動の3つだろう。東芝「REGZA Z3500」シリーズは、このトレンドを網羅した上で、独自の味付けを加えた高機能テレビに仕上がっている。ほかのテレビにはない便利な録画機能とリアリティを追求した画作りの秘密を、開発者のインタビューを交えて解明していこう。

階調表現にこだわり抜いた画質

 本機の本質的な魅力は、高スペックを生かす画質へのこだわり、ハイビジョンテレビとしての“志の高さ”にあるといえる。その画作りの基本ポリシーは“高い階調表現”だ。

  • 新映像エンジン「パワー・メタブレイン」

 「あらゆるシーンで、ノイズを減らして階調性を上げることに徹底的にこだわりました。実際の視聴では見た目のコントラスト感をいかに出すかに挑戦しました」ということで、映像処理回路は、新映像エンジン「パワー・メタブレイン」を搭載している。

 本エンジンは14bitという幅の広いバスラインを持ち「階調クリエーション」によって映像データはLSI内部で最大18bitにまで拡張されて処理が行われる。10bit処理の液晶パネルで表示する際に同社おなじみの「魔方陣アルゴリズム」によって14bit相当の階調表現を表現している。

 映像処理は「パワーメタブレイン」によって行われる。Z2000からの進化はもちろん、同様の回路を備えるH3300と比べても、各リアライザーのファームウエアを抜本的に見直し、処理を向上させている。

 例えば「パワー質感リアライザー」では、アルゴリズムの見直しによって、人肌のトーンやほの暗いシーン、青空、明るい雪景色、映画での黒の締まり、逆光補正や最暗部などの階調表現を向上させている。

 それらのポリシーを簡単に説明すると、パネルのbit処理を平均して使うのではなく、各種の映像に最適な部分に階調を割り当てる、という発想を基本にしている。

 こうした映像に適応した階調割り当て、という発想そのものはオーソドックスだが、多くの具体的なシーンを想定し、ここまで多角的に階調改善を図ったテレビは他に例がない。

 そうした階調への徹底したこだわりが、本機の大きな特徴だ。それは演出されていながらも不自然さのない画作りといえるだろう。

 「放送局で使われる平均階調のマスターモニターと違って、家庭用のテレビには感動と美しさが必要です。といっても制作者の意図に反した派手な演出になっては意味がないでしょう。

 「レグザの画作りの基本コンセプトは、制作者の意図に沿った映像の演出です。このためには、映画やテレビなど各種の映像のどの部分が美しいか?」その特徴を捉える審美眼、そして、美しさを映像エンジン処理に置き換える回路設計の論理性、つまり右脳と左脳の両方が必要になります」。

 本機の画質は、こうした文学性と論理性が合体したユニークな開発体制の成果といえそうだ。

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