新・iMacのキーワードは「黒」「金属」「ソリッド」--アップル「iMac」 - (page 4)

Apple
内容:1998年、世の中に初代iMacがリリースされてから、9年が過ぎた2007年8月、再びiMacがモデルチェンジしてリリースされた。これまでの「白」「透明感」「スマート」という印象をすべて捨て去り、完全にリファインされたデザインは「黒」「金属」「ソリッド」という強いイメージを纏う。それでは早速、新しいiMacとともに過ごす5日間をスタートしよう。

DAY4--iLifeと.Macで、iMacを使いこなす

  • MacOS Xには最新のiLife '08が導入されている

 iMacにはMac OS X 10.4がインストールされている。2007年秋にリリースされる予定のMac OS X 10.5 Leopardが出次第、新しいOSにリプレイスされるが、iMacにはあらかじめ、iLife '08(メディア制作アプリケーションスイート)と、iWork '08体験版(プレゼンテーション、ワープロ、表計算を揃えた新しいビジネスソフトスイート)がインストールされており、一足先にLeopard時代のMacの使い勝手を体験できるようになっている。それはストレスフリーでコンテンツを編集し、そして公開してシェアするための手段になっている。

  • iPhotoに写真を取り込むと、自動的にイベント単位でアーカイブされる

 新しいiLife '08は写真の編集・管理用のソフトウェアであるiPhoto、デジカメムービーやメモリカードムービーにも対応したハイビジョン動画編集ソフトiMovie、音楽制作とPodcasting制作ソフトGarageBand、ウェブサイト作成のソフトiWeb、DVDオーサリングソフトiDVDの5つのソフトによって構成されている。これらにiTunesを加えて、お互いのソフトに取り込まれたメディアファイルを簡単に編集に利用できるような連携が可能だ。

 たとえばデジカメで撮影した写真やムービーはまずiPhotoに取り込まれるが、そのライブラリからiMovieでフォトスライドショーにしたり、デジカメムービーを編集できる。またGarageBandでビデオポッドキャストとして編集することも可能だ。自分で作ったメディアファイルをさらに加工するのに格好の場が、このiMacとiLife '08を組み合わせた強みということになる。

  • .Macにワンタッチでフォトアルバムを公開することが可能

 新しいiPhotoは、写真の管理に「イベント」という方法が採用された。これまで取り込んだ単位だとか、時系列に並べるといった方法ではなく、結婚式や旅行などのイベント単位で写真を分類できるようになった。同じ日付に撮影された写真を、自動的に1つのイベントととらえて、取り込み次第勝手に分類をしてくれる。もちろん後からのアレンジも可能だし、ファイルを消さずに非表示にしたり、フラグを立ててピックアップすることも可能だ。

  • iMovieで写真をスライドショーに編集ここでもiPhotoのイベント単位で写真が選べる

 また新しいiMovieは、「5分のムービーを作るのに30分かかるのはおかしい」という発想からリメイクされたソフトである。今までのiMovieにはビデオ編集ソフトらしいタイムラインの概念があったが、今度はビデオクリップや写真を並べていくだけしかできない。もしそれ以上のことをやりたいユーザーはFinal Cut Express HDなどの別のソフトに任せる、ということだろう。

 iPhotoやiMovieには、ムービー制作の局面でお互いのライブラリのファイルを連携させることはもちろんだが、完成した後の作品をアップロードする手段まで用意されている。Appleが提供するネットワークサービス.Macを利用すると、iLife '08から対応した新しい機能である「.Macウェブギャラリー」に、写真集やムービーをワンタッチで公開することが可能だ。またiMovieには、YouTubeへアップロードする機能も搭載され、.Macの契約がなくても、YouTubeにアカウントを作ってiMovieから直接YouTubeへムービーを公開できる。この点は画期的な対応だ。

 さて、先日東京で行われた神宮外苑花火大会の写真をサンプルに作品を作ってみた。まずデジタルカメラからiPhotoに写真を取り込む。この段階で、「名称未設定のイベント」として、取り込んだ写真がまとめられる。ライブラリ下部のメニューから「ウェブギャラリー」を選択すると、アップロードの時間を待つだけで、すぐにイベントの写真が.Macに公開された。フォトアルバムのインターフェースはサムネイルの羅列、モザイク、そしてiTunesのCoverFlowのような表示にも切り替えられる。(.Macウェブギャラリーのサンプル)

 続いてiMovieを起動する。ライブラリを写真モードに切り替えると、iPhotoからイベント単位で写真を選ぶことができる。花火のイベントの中身をそのままプロジェクトにドラッグすれば、自動的にスライドショーが完成する。続いてGarageBandを起動し、自動的に著作権フリーの音楽を生成してくれるMagic GarageBandでJazzの音楽を作成して、それをiMovieのスライドショーに被せる。そして共有のメニューからYouTubeを選び、タイトル、説明、タグを付けてボタンを押す。自動的にアップロードされ、ムービーのURLが返ってくれば公開完了だ。(YouTubeに作成したサンプルムービー)

  • Magic GarageBand著作権フリーの楽曲を自動的に生成してくれる

 ネットワークの環境なども関係するが、僕が試した環境ではここまで約13分。2分の音楽付きのスライドショームービーが10分ちょっとで作成できる環境が、今まであっただろうか。Intel Core 2 Duoプロセッサのパワフルな処理能力と、広いリッチなディスプレイがある環境を、どのように使いこなすか? iMacではiLifeによって、その使いこなす方法をきちんと提案できていると言える。

 スライドショームービーの作成はほんの一例に過ぎず、iWebと.Macで手軽にウェブサイトやブログを構築することもできるし、デジタルビデオカメラからDVDを作ることもできる。何より、これらが簡単に見栄えのするモノができ上がる点は、強調しておきたい。プロダクトやソフトウェアに加えて、経験のデザインまで面倒を見てくれるのが、iMacを選ぶ1つのメリットと言える。

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