[レビュー]無敵の防水性能--三洋電機「Xacti DMX-CA65」 - (page 3)

三洋電機
内容:ビデオカメラに求められる「小型、軽量、高画質」はもちろんのこと、アウトドアユースで望まれるもう1つの条件が「防水」だ。海に山にとアウトドアユースが高まるこの季節、防水まで完備したビデオカメラはどこでも連れて行ける最強アイテムだ。

操作ボタンをさらにシンプル化

 起動は数秒と早く、撮影チャンスを逃さない。液晶をたたむとスタンバイモードに入り、開くと復帰する点もフットワークが良い。操作は、背面右にムービー、左にスチルのシャッターを配したスタイルは変わらないが、その他の操作ボタンが見直されている。従来機ではGUI操作用の十字レバーとズームレバーが独立していたが、本機では兼用となった。

 十字方向がやや定めにくい感はあるが、ボタン数が減ってよりシンプルになった。また、再生/撮影モード切り替えボタンが背面から側面に移動している。親指だけで操作できた従来機のほうがリーズナブルに思えるが、これも好みや慣れの範囲といえるだろう。

 GUIはDMX-CG65とほぼ同じだ。機能をボタン化せずに、GUIで選ぶ家電的な方式で、これは同社デジカメの伝統的なスタイルといえる。GUIの項目が多いため、設定はやや煩雑な印象だ。

 十字キーに好きな機能を割り振ってダイレクトに呼び出せるが、設定できる機能の数が、従来の4機能から2機能に減ってしまった点は残念だ。といった要望はあるものの、オート中心のカメラにふさわしいシンプルな操作性ともいえるだろう。風きり音のノイズ低減機能や、縦撮りスチルモードなど、ポイントを押さえた機能に完成度の高さが感じられる。

  • 動画撮影モードは、VGA 30fpsの最高画質TV-SHQモード、VGA 30fpsでビットレートを落としたTV-HQ、QVGA 30fpsのWeb-SHQ、QVGA 15fpsのWeb-HQから撮影モードが選べる

  • 静止画撮影モードは、6M(600万画素)S(標準)、6M H(高画質)、10M、16対9、3Mの縦撮り、2M、0.3M(VGA)から撮影モードが選べる

  • 握って撮るスタイルは縦撮りがしにくい。そこで用意されたのが3Mの縦撮りモードだ。カメラを縦にしなくても1536×2048ドットの縦長の画像が撮れる

  • ムービーで電子式手ぶれ補正を有効にすると、CCDに手ブレ補正エリアが確保されるため、動画の画角は静止画よりも狭くなる。GUIでどちらの画角を液晶でモニターするか選べる

  • 「静止画画角表示」にすると、スチルの広い画角が液晶でモニター表示され、動画撮影の画角は枠で表示される。スチルを多用したい時に有効だ。「動画画角表示」にすると、ムービー用の狭い画角でモニターできる

  • 十字キーに各撮影機能を割り当てられる。従来機では、上下左右のキーに4つの機能を割りふれたが、本機では上下キーがズーム用のT(望遠)・W(ワイド)にリザーブされているため、左右キーに2つの機能を割りあてられる

 バッテリ寿命の短さがXactiシリーズの課題といえるが、地道な省電力化が図られていて、本機では約80分の連続ムービー撮影が可能になった。なお、テストでは約60分撮影できた。1日のスナップ撮影ならこなせるが、長旅やイベントなどを撮りたい人は、購入の際に予備バッテリの予算も考えておいたほうが良さそうだ。

  • 本機だけでムービーのカット(部分削除)と結合編集が可能だ。編集後のデータは上書きと新規作成が選べる。編集精度はGOP単位と推測される。このほかムービーから静止画の抜き出しもできる

 H.264は新しいコーデックなので、PCでの再生、編集環境が発展途上だが、本機のムービーは付属の「QuickTime7.1」で再生でき、付属の「Adobe Premiere Elements 3.0」で編集も可能だ。またVGA以外のムービーは変換なしに動画対応のiPodで再生が可能だ。

 本機の防水機能を選ぶか、それともDMX-CG65のコンパクトさを選ぶか? 悩むところだが、水辺でレジャーを楽しむ機会の多いファミリーなら有効に活用できそうだ。撮影エリアを手軽に広げて楽しめるユニークな多機能カメラといえるだろう。

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