ムービーの画質は従来機とほぼ同じだが、シリコンムービーでトップレベルのクオリティといっていいだろう。コーデック(圧縮符号化)に最新のH.264(MPEG-4 AVC/H.264)を採用しているために、以前のMPEG-4ムービーよりも圧縮ノイズが目立ちにくい。
高コントラストで、動きにわずかなぎごちなさがあるものの、最高画質TV-SHQモードではDVDカムに迫るムービーが撮影できる。暗いシーンはノイジーになるが、黒つぶれはしにくく、シリコンムービーとしては夜景撮影に強いほうだ。高圧縮であるため、モーションJPEGのムービーよりも低容量で長時間の撮影が可能だ。
防水マイクのためか(?)ステレオの音声は、こもった音質だが、前モデルより風きり音は少なくなった。ムービー撮影時のみ電子式の手ブレ補正が可能だが、補正の効きは一般のビデオカメラよりも弱い。AFは比較的遅いが、フォーカスのふらつきは少なく実用範囲といえるだろう。十字キーでAFロックできる点はよく考えられている。
静止画撮影はオート中心で、調整は露出補正とWBなどに割り切られている。Xactiシリーズの特徴であるムービーとスチルの同時撮影も可能だ。VGA以外のスチル撮影時にはムービーが一瞬静止するが、シャッターチャンスを逃さずにスチルも録れるのは便利だ。
静止画の手ブレ補正は撮影後のソフト処理のみで、撮影時の手ブレ補正には対応していない。このため、暗いシーンでの撮影には神経を使う。また、握って撮るという撮影スタイルは意外に手ブレしやすいため、両手で持って撮るなどの対策が必要だろう。
撮影感度はISO1600まで可能で、ISO400まではノイズをさほど気にせずに撮れた。スチルの画質は、色が記憶色寄りだが、コンパクト機としては標準的で、スナップ用途に十分に実用になる。1cmまで寄れるスーパーマクロや、最近では少なくなったバリアングル液晶、5倍ズームを活かせば、個性的な写真も撮れそうだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」