さてParallelsと一緒に導入する周辺機器として一番便利なのは何か?と考えると実はディスプレイがオススメだ。現在出荷されているMac製品はMac miniをのぞいたすべての機種が、容易にデュアルディスプレイ環境を構築できるようになっている。Mac Pro、MacBook ProはDVI入力に対応した外部ディスプレイを、iMacとMacBookは専用のアダプタと外部ディスプレイを用意すればいい。
Macに外部ディスプレイ(Mac Proの場合は2台目のディスプレイ)をつないだら、拡張デスクトップモードに設定する。そして起動したParallelsのウィンドウを拡張されたディスプレイ側に移動して全画面モードへと切り換える。すると、Mac OS XとWindowsのデスクトップがきれいに2つ並んで表示されるのだ。
利用する環境はマウスポインタの位置次第。ポインタがディスプレイをまたいで黒いマウスポインタ(Mac標準)になればMac OS Xを、白いポインタ(Windows標準)になればWindowsを操作できる。もちろん冒頭に述べたように、ファイルを右から左へ、左から右へとドラッグ&ドロップすればOS間のファイルコピーも容易。もちろん、コピー&ペーストも行える。ひと組のマウスとキーボードから手を離すことなく2つのOS環境を自在に操作する感覚は、一度体験するとなかなか離れられるものではない。
最近はノートパソコンを外出先で使い、自宅でもデスクトップ代わりに使うケースも増えてきている。外出先ではコヒーレンスモードで、自宅ではディスプレイを増設して2つの全画面モードをフルに活用するというのはどうだろうか。
仮想マシンの場合、もちろん2台の機器を用意するのに比べれば、CPUの能力はもちろんメモリやハードディスクの容量などのリソースまで分け合うのだから、それぞれフルに機能を絞り出すほどのパワフルな使い方は難しい。しかし通常の利用において機器の能力を最大限使うような機会はきわめて稀で、現実的には仮想マシンの能力でほぼ支障のないレベルとなる。それ以上に、1台で収まることの快適さが勝る。低コストであること以上のメリットがまさにこの部分だ。
英語版には最新のバージョン3.0が登場したばかりだ。先行してバージョンアップされた英語版では、BootCampのVistaパーテーションをParallelsで利用することが可能になった。次期アップグレードで日本語版にもこの機能が搭載される見込みだ。なお、英語版では3.0へのバージョンアップによりDirectXがサポートされた。これにより、徐々にParallels上でも動作可能な3D対応のゲームが増えてきている。
また、OS間の連携がさらに強化されており、ファイルの種類の関連づけを行うことで、ファイルのダブルクリックによるアプリケーションの自動起動をOSをまたいで設定できるなど、よりパワーアップしたもとなっている。有償のアップグレードが必要となるが、日本でもいずれこの最新版が登場する予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する