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「iPhoneは我々が切り開いた道をたどっている」--ケータイ王者、ノキアの強気

永井美智子(編集部)2007年06月25日 22時19分
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 Appleが開発した携帯電話端末「iPhone」が6月29日、ついに米国で発売される。この端末は米国で「10人に約1人の携帯電話ユーザーが高い関心を示している」という調査結果が出るほどの人気ぶりだ。

 この動きを、世界の携帯電話業界の王者であるNokiaはどう見るのか。6月18日にシンガポールで開催されたNokiaの最新端末やサービスを披露する展示会「Nokia Connection 2007」で、Nokiaの技術者たちに話を聞いた。

 NokiaのExective Vice President兼CTOであるTero Ojanpera氏は、iPhoneの登場について「(電話やショートメッセージだけでなく)さまざまな目的で利用できる端末が求められているということ。単機能の端末はもはや死んだ。そして複数機能を持つ端末というのは、Nokiaが切り開いてきた市場だ」と話し、Appleは後続に過ぎないとの見解を披露した。

 ユーザーインターフェース分野を担当する同社Vice President, Find New, Multimedia ExperiencesのRalph Eric Kunz氏は、「アップルはすばらしいデザイン会社だ。しかし、ユーザーインターフェースを含めてほとんどの分野で最初に何かをした企業ではない」と指摘。その上で、「iPhoneはエキサイティングだし、Nokiaと同じようなアプローチを取っているという点で面白い。良いデザインで、シンプルなユーザーインターフェースの多機能端末が求められているということだ」と余裕の表情を見せる。

 研究開発部門Research CenterのHead of System Research CenterであるHenry Tirri氏も「多機能なタッチパネル端末という分野は2004年ごろからずっとNokiaがやってきたこと。必要以上に恐れる必要はない。Steve Jobsは素晴らしいデザインでこれまで市場を切り開いてきた。この分野で競争が起きるのは消費者にとっていいことだ」とした。

 米調査会社のStrategy Analyticsの調査によれば、2006年におけるNokiaの携帯電話世界シェアは世界トップで34.1%。Appleは当初米国のみで端末を販売し、価格も499ドルからと高い。さらには端末がiPhone1機種であることを考えると、Nokiaの世界シェアに影響を与えるほどの存在ではないというところだろう。しかしその取り組みにはNokiaの技術者も高い関心を抱いており、iPhoneが業界に与えた影響は決して小さくないようだ。

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