久々のIPO人気発揮!サイバーコムの将来性は

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 ジャスダック市場に6月19日新規上場した通信系ソフトウエア受託開発のサイバーコムの株価が、久々のIPO人気を集めている。公開後4日間で公開価格の1900円に対して3.24倍の6170円まで買い進まれるなど、市場参加者の関心は高まっている。

 同社は1978年に宮城県で設立された「ソフトウエア企画」を前身とするソフトウエア開発会社で、1997年に富士ソフトABC(現富士ソフト)の出資により完全子会社となった。さらに、2002年3月にグループ内のサイバーコム、ボスシステム、有明システムの3社を吸収合併し、称号をサイバーコムに変更。2005年8月には、グループ内で通信基盤分野に関連したソフトウエア開発をサイバーコムに集約し、現在は同グループで主に通信系分野のソフトウエア開発を手掛ける企業としての役割を担っている。

 主力は通信系ソフトウエアで、売上構成比は約80%。次世代ネットワーク(NGN)、携帯電話網を構築するための装置やシステムに搭載されるソフトなどを開発する(通信基盤分野)。それに加えて、ネットワーク情報端末向けソフト開発の通信端末分野、企業向けのシステム開発の通信ソリューション分野の3分野で事業展開している。この3分野を合わせた売上構成比は90%以上に達する。

 一方、テクニカルサービス事業では、システム導入・運用、コンサルティングなどソフト開発に付随した各種サービスを提供する。これに伴い、パソコンなどの機器類を仕入れ販売するITコンポーネント事業も行う。

 なお、2006年3月期における富士ソフト向け売上は全体の約50%を占めている。

 今後は最新技術の確保とともに、これまで培ってきたノウハウを生かして、生産性向上に努める。また、ネットワークシステムの発展が世界規模で進む中、NGNに関連する受注獲得を強化し、成長を図る方針だ。

 同社のソフトウエア会社としての強みは、専門性と技術力の高さにあるといえる。

 まず、専門性では、通信基盤分野へ技術者を集中したことと、それらの技術ノウハウを蓄積したことで、通信系ソフトウエア開発の専門集団といえる。もうひとつの技術力の点では、プログラム設計などの有資格者が多く技術者集団である点だ。さらに、今後は国策の一貫ともなっているユビキタス・ネットワークやNGNの整備が同社にとって追い風となることが期待できそうだ。

 2008年3月期の業績(非連結)について同社では、売上高94億1000万円(前期推定比11%増)、経常利益6億5000万円(同12%増)、税引き利益3億7300万円(同18%増)と2ケタの増収増益を見込んでいる。

 同社の株価は、上場初日の19日には寄り付きから大量の買い物を集めて買い気配でスタート。初値は公開価格の1900円を93%上回る3660円となった。その後も連日価格が上昇を続け、先週末の22日には一時、6170円まで買い進まれた。すでに、PER面でも30倍を超えており、やや過熱気味との見方もある。

 今後は急騰の反動で5000円程度までの微調整の可能性は十分考えられるものの、中期的には逆に7000円台での活躍も十分期待できそうだ。

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