SunでSPARC Enterprise Serverのマーケティング担当ディレクターを務めるAlison Harapat氏によると、SPARC Enterprise Serverは、UltraSPARC IV+を搭載したシステムに比べて、約50%ほど性能が向上しているという。また、プロセッサをクアッドコア(4コア)の「SPARC64 VII」にアップグレードすることも可能だ。「SPARC64 V」やSPARC64 VIと同様、SPARC64 VIIの各コアは、スレッドと呼ばれる命令シーケンスを同時に2つ処理できる。また、富士通のメインフレーム製品に由来する信頼性の高い諸機能も備えている。
SPARC Enterprise Serverには2つの製品群がある。1つはOlympusをベースにしたシステムだが、もう一方はSunのNiagaraをベースにしたシステム「T1000」と「T2000」で、富士通が販売する予定だ。
開発コストは両社で分担したものの、営業活動に関しては同じターゲット層の顧客を相手にそれぞれが行う。
富士通の米子会社Fujitsu Computer Systemsでサーバ製品のマーケティングを担当するシニアディレクターのGraham Kelley氏は、「これらの製品でシェアを獲得できると考えている。標的はHewlett-Packard(HP)とIBMだ」
Olympusベースのシステムは5種類ある。4プロセッサ構成のM4000、8プロセッサの「M5000」、16プロセッサの「M8000」、そして最上位のM9000システムには32プロセッサを搭載した「M9000-32」と64プロセッサを搭載した「M9000-64」がある。Harapat氏によると、ハイエンド向けとローエンド向けのシステムは4月中、ミッドレンジ向けのシステムは5月上旬に出荷開始の予定だという。
システムをパーティションに分割して別々のOSを使用することも可能だ。最小のパーティションサイズはプロセッサ1基で、顧客は複数の小型サーバで分散して行っている作業をより少数の大型サーバに統合できる。しかしながらHarapat氏によれば、10%を超える顧客が最上位機種を1つのOSで動かすことを望んでいるという。
「もちろん多数派というわけではないが、わが社の顧客の中には最大構成システムの能力を使い切ってしまい、さらに高性能なシステムを待ち望んでるところもある」とHarapat氏は語った。
SPARC Enterprise Serverのシステムで利用できるOSは、Sunの最新版「Solaris 10」だけだ。「Solaris 8」や「Solaris 9」を使用している顧客に向けては、1.95GHzと2.1GHzのプロセッサを搭載して高速化を図ったUltraSPARC IV+システムがリリースされたばかりだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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