平成電電元社長ら5人逮捕、500億円の巨額詐欺事件へ発展

島田昇(編集部)2007年03月05日 20時43分
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 経営破綻した平成電電とその関連会社が投資家などから現金をだまし取っていたとして、警視庁は3月5日、詐欺の容疑で平成電電元社長の佐藤賢治(55)ら関係者5人を逮捕した。通信機器購入の名目と高配当をうたい文句とし、約2万人の出資者から500億円弱を集めて経営破綻した同社の一連の問題は、巨額の詐欺事件へと発展した。

 逮捕されたのは佐藤容疑者のほか、関連会社の元社長である熊本徳夫(54)、同役員の坂上好治(48)、平成電電元役員の竹村文利(40)、同元経理担当社員の國友恵(42)──の計5人。

佐藤容疑者(中央)は2005年10月当時、民事再生法適用の申請を発表した会見冒頭で30秒近く頭を下げ、「今回の件は私の経営判断のミス」とだけ繰り返した

 警視庁の調べによると、2005年8月中旬に佐藤容疑者らは共謀し、一般投資家ら3人に対して「通信機器の購入資金」との虚偽の説明を行い、約1億円をだまし取ったとされる。

 熊本容疑者が社長を務めていた平成電電設備と平成電電システムの2社は、平成電電に貸す機器の購入資金を集めるために匿名組合を結成。「年率10%程度の利回り」としたうたい文句で、一般投資家などから資金を調達していた。

 当時の平成電電の発表によれば、両社合わせて約1万9000人から490億円程度を調達していたという。

 平成電電は1990年創業。2003年7月から「直収型」と呼ばれる自前の通信機器を使って電話料金を低く抑える固定電話サービスを提供した。しかし、契約者数は伸び悩み、2005年10月に民事再生法適用を申請し、2006年4月に経営再建を断念していた。

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