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NASAシステム侵入事件、米政府が英国人被告を「脅迫」したと弁護側は主張 - (page 2)

文:Colin Barker(CNET News.com) 翻訳校正:矢倉美登里、吉武稔夫、福岡洋一2007年02月19日 22時36分
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 これはすぐに「電気椅子」発言として有名になった。McKinnon被告の身柄をバージニア州ではなくニュージャージー州に引き渡すようなことがあれば、同被告の生命が脅かされるという意味に受け取れる、と弁護側は述べた。この2州は、ITシステムに損害を与えたとしてMcKinnon被告が告発を受けている場所だ。

 実際のところ、これが脅迫だったとしても意味があるとは思えない。両州とも死刑制度があるが、ニュージャージー州では20年にわたって死刑が執行されていない。一方のバージニア州ではいまも死刑が執行されているが、いずれにせよ、欧州の法律では死刑のおそれがある場合、英国から米国への身柄引き渡しは認められない。

 にもかかわらずLawson氏は、あからさまな脅迫自体がMcKinnon被告の人権を侵害するものだと主張している。とすると、これは欧州人権裁判所に付託すべきなのかもしれない。英国内での服役を認めないという脅迫も同様だ。

 検察側のMax Summers氏は、被告側の主張を即座に退けた。Summers氏によれば、言われているような発言は、すべて内密の取引の場でなされたとされていることから、「電気椅子」発言があったとする証拠を法廷に持ち出すことはできないという。

 国外に身柄を引き渡された受刑者が祖国で服役する権利は自動的に認められるものではなく、大多数は引き渡し先の国で刑に服している。英国から米国に引き渡された場合は特にそうだ。実を言えば、米国はこの「電気椅子」発言に関する申し立てに反論できる立場にない。というのも現在、米国側の関係者は、今週開かれた裁判の場はおろか、英国内にもいないからだ。

 したがって、この証拠を検討するにしても、米国政府としては証人を準備するための通告と時間が必要となり、裁判は中断せざるを得なくなるだろう、とSummers氏は語った。

 弁護側、検察側、および2人の裁判官は、McKinnon被告の身柄引き渡しを新しい管轄裁判所で審理する場合の法律上の影響について、1時間にわたって話し合いをした。控訴院が今後の方針を検討するため、上訴審は2月14日午後4時20分をもって休廷となった。

 控訴院は米国側に有利な判断を示すかもしれない。その場合、McKinnon被告の身柄はまもなく米国に引き渡されることになる。あるいは、McKinnon被告の言い分を認めて釈放するかもしれない。あるいはまた、この件をふたたび英国内務大臣John Reid氏に委ねる可能性もある。2006年6月にMcKinnon被告の身柄引き渡しを承認したのはReid内務相だ。さらに、同被告の上訴を却下する代わりに欧州人権裁判所への訴えを認めることもありうる。決定が下るのは来週の予定だ。

 McKinnon被告当人は、心臓の動悸を訴えて医師の診察を受けており、法廷には出廷していなかった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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